
「ケララ秘伝 暮らしのアーユルヴェーダ」
伊藤武・田村ゆみ共著
\ 10月10日 発売/
ついついインドの自然の目薬を買ってしまう、AROUND INDIAの田村です。
インドで一番最初に買った目薬は強烈でした 😯
ケララ州カンヌール(カヌール)。はじめて行った製薬会社直営のアーユルヴェーダ薬局。
オイルなどいくつかのアーユルヴェーダ薬と共に目薬を買って帰りました。
家に戻って、目薬をさしてみると、なかなか容器から出てきません。
「おかしいな」
と、もう一度ためすと、ドローっとした黒っぽいものが出てきて、ポトンと目に落ちました。
その瞬間、激痛が走りました!!
「キャー、まちがえた!目薬じゃなかったんだ。」
きっと、うまく言葉が伝わらず、目薬じゃないものを買ってしまったのだろうと思いました。
目を開けられぬまま、手探りで拭きとるものを探しました。
ドローっとした液体は、まつ毛にもこびりついていて、ちょっと拭いたくらいでは取れません。
「あぁ、まちがえちゃった。インドで目が見えなくなったらイヤだなーーー。」
と棚や壁を掴んで痛みを堪えていました。
目薬が沁みて、自然と涙が出てきます。すると、ドローっとした液体と混じり、さらっとした液状に変化しました。
目を開けてみたら‥スッキリ!!
あらら?
その日まで、目薬はさらっとした液状だと思いこんでいました。
でも、ドローっとした液体は、アーユルヴェーダの目薬としては正解だったのでした。
よかった✨
そんな強烈体験ではじまりましたが、その後ドクターなどから助言をいただきながら、さまざまな目薬を試しています。
AROUND INDIAが試してきた目薬を、いくつかご紹介しますね。
まずは濃度の違いをご覧ください。
写真の、上の2つはさらっとしたタイプ。
下のがドローっとしたタイプ。
数時間後、さらっとタイプ2種は蒸発して跡形もなくなり、下のドローっとタイプは、変わらず残っていました。
エラニールクランブが、一番最初にさした衝撃アーユルヴェーダ目薬です。
基本みんな痛がりますが、ときどき痛くないという方も。
白内障の初期症状によく用いられます。
友人のひとりが、目に脂肪の塊ができて眼科に行くと、手術による切除をすすめられました。
この目薬をさしたら、すぐ自然に取れて喜んでいました。
アーユルヴェーダの伝統レシピに基づく目薬なので、どの薬局・病院でも同じ名前で製造販売されています。
左がNechiyil Ayurveda製。右がArya Vaidya sala Kottakal製。
原料は、カストゥーリマンジャル、トリファラ、甘草、ココナッツウォーター、樟脳、岩塩、はちみつなど。
こちらはサラッと使いやすい目薬です。
ドライアイやPCなどの目の疲れに使っています。
アーユルヴェーダ病院で処方していただきました。
原料は、ニーム、モリンガ、ブリンガラージ、プナルナヴァ、ニルグンディ、ミント、はちみつ、カルダモン、トゥルシなど。
Netramritamは、Arya Vaidhya Salaオリジナル処方の目薬。
他のものとは違い、赤ワインのような赤紫色。色があると、効きそうな感じが強まりますね。
色は濃いですが、使い心地はさらっと沁みません。
結膜炎、目の乾燥やパソコンによる目の疲れなど、日常的な目の癒しにオススメとのこと。
こちらもよく使います。
日が経って乾燥してくると、滓のようなものが出てくるので、早めに使い切るようにしています。
原料は、ロドラ(ハイノキ属)、白檀、樟脳、ヒマラヤザクラ、ベチバー、バラ。
ケララのアーユルヴェーダ病院Nechiyil Ayurvedaのオリジナル処方。
目にオイルが入って、顔がパンパンに腫れてしまったときに処方されたもの。
こちらも水のようにサラッとした使い心地で、目の乾燥など、一日に数回使うと良いとのこと。
目を洗うような感覚で気持ちいいです。
「日本人に人気」とシャシクマール先生がおっしゃってました。
原料は、ローズウォーター、ニームの葉など。
こちらはKashmir Herbal Remedies社のオリジナルレシピ。
ドローっとタイプで沁みるので、エラニールとちょっと似ているかな。
北インドの方が手に入れやすいので、わたしはあまり使っていません。
視力の低下、白内障、赤み、炎症などに良いそうです。
原料は、蓮のはちみつ、カストゥーリマンジャル、プナルナヴァ、ニルグンディ、ニームなど。
Satya Pharmaceuticalsが30年以上に渡り、目に良い薬草を研究して導き出したという、オリジナル処方の目薬。
北インド・デリーのドクターにおすすめされました。
さらっとタイプで沁みません。
ほこり、熱、煙、排ガス、湿度、乾燥、パソコンやスマホなどによる不調など、目の負担から守り、目のアレルギー、老眼にも良いとのこと。
Satya Parmaceuticalsおすすめの使い方は、1日4回2滴ずつ点眼。
点眼後は、2分間目を閉じるのが効果的だそう。
原料は、アムラ、ライム、プナルナヴァ、生姜、ブリンガラージ、ニルグンディ、ターメリック、ハリタキ、ビビタキ、長胡椒など。
北インドで人気の大企業Patanjaliの目薬。
とろみ系で、最初はかなり沁みる人が多いです。
AROUND INDIAの印象では、沁みる度はエラニールクランブの方が強いです。
老眼、目のアレルギー、緑内障、白内障、目のかすみ、網膜色素変性、夜盲などにおすすめとのこと。
原料は、生姜、玉ねぎ、はちみつ、ライムと、沁みそうなものばかり。笑
刺激が強いので、お子様にはローズウォーターを混ぜるようにとのこと。
ちょっと変わり種。
牛の尿もお薬です。
もちろん特別に育てられている牛からいただき、それを蒸留したもの。
クリシュナ神のお寺で買いました。
原料は、牛の尿、バラの花、ハリタキなど。
牛の尿という先入観からか、刺激的な感じがしました。笑
こちらはユナニ医学のもの。
容器の形状が変わってます。開け方は次のローズベースと同じです。
ピリッと爽やかな使い心地です。
白内障や、目の元気によく、目を冷やす効果があるとのこと。
原料は、トリファラ、ちみつ、ひまし油、ミントなど。
こちらもユナニ医学のもので、容器の形状が変わっています。
ローズの香りはあまりありませんが、爽やかな使い心地で好きです。
目を冷やす効果、目の疲れを癒やしたり、結膜炎などによいとのこと。
原料は、ローズウォーター、樟脳、ミントなど。
インド目薬の開け方▽
はちみつをそのまま目薬として利用する方も。こちらは蓮の花のはちみつ。
アーユルヴェーダの先生のお宅にて。
やはり目薬として使うと仰っていました。
ローズウォーターやひまし油、ギーも。
インドで購入する場合、薬局にドクターが常駐している場合が多いので、相談して処方を受けるのがおすすめです。
最適な目薬、さすタイミングなど、いろいろ教えてくださいますよ。