アーユルヴェーダ自然のお薬9:12枚で元気に長生き!?聖なる葉っぱ「トゥルシー/ホーリーバジル Tulasi Tulsi」

アーユルヴェーダ自然のお薬 トゥルシー、バジル

トゥルシー/トゥラシーとは?

トゥルシーとは、ホーリーバジルのことです。インドでは家庭でもよく育てています。何かあった時に、とても助かるからです。トゥルシーの木自体が祀られているのも多く見られます。

英語:Holy Basil
サンスクリット語:Tulasi तुलसी
和名:カミメボウキ(神目箒)
学名:Ocimum sanctum

神目箒という和名の意味は、江戸時代に目に種を入れるとゴミが取れるとされたことだからだそう。

トゥルシーは、とても多くの種類が存在しています。
一番薬効があるとされているのは、クリシュナトゥルシ。紫色が特徴です。
アーユルヴェーダでは、ラーマトゥルシー、ヴァーナトゥルシーもよく利用されます。

トゥルシー/トゥラシーの効能

お薬には、葉・花・種・根っこを使用し、温める性質があります。

  • カパ/ヴァータ性の疾患を落ち着かせる
  • 痛み
  • 皮膚疾患
  • 食欲増進
  • 消化
  • 寄生虫の侵入
  • 尿量を増やす
  • 精子数を増やす
  • 咳・熱
  • 口内炎
  • 口腔疾患
  • ストレス
  • 心・神経・感情を落ちつかせる
  • 汚染物質から守り免疫機能を強化する

アーユルヴェーダ三大古典のひとつAstanga Hrdayaによると、しゃっくり、咳、毒、喘息、脇腹の痛み、口臭に良いと書いてあります。

日本では、ストレスケア、抗酸化作用、風邪の予防などに人気が高いです。

注意

熱の質があるので、体に熱が溜まりやすい人(ピッタ)は使用量を控えましょう。

トゥルシーすごい!

AROUND INDIAが最初にトゥルシを処方されたのが、2008年のこと。
寝ている間に、虫に刺されたか、アリに噛まれたか、よくわからないのですが、一晩で背中に虫刺されのような痒いものが約50ヶ所!
院長先生に処方していただいた丸薬錠剤を潰し、そこにトゥルシの絞り汁を混ぜたものを塗布することになりました。

インドで学んでいたとき、おもしろいように、授業で習ったことを実践する場がすぐに訪れました。
このときも、痒いし見た目も気持ちが悪いし、嫌だけど、トゥルシーを使ってみるのは楽しみでした。
「トゥルシーはどこで買えますか?」と聞くと、「トゥルシーは売っていない、家に生えているもの」とのご返答でした。
「ゆみたちの(借りている)家には生えてなかったかな。ご近所からもらいなさい。」
手に入れる=お店で買うという思考が先にきてしまいましたが、カヌールでの暮らしでは買えないものが多いのも新鮮でした。

院長先生の指示通り、毎日そのお薬をつけると、跡形もなく消えました。

7年後、またインドで手や足の柔らかい部分をたくさん刺されました。今度も原因はわかりません。
スンダルバン Sundarbarnという西ベンガル州とバングラデシュにまたがる世界自然遺産に行ったときのことでした。固有種が多く生息している場所。
見た目も大したことないしと、掻かず触らずでがんばっていたのですが、1週間後には、痒みがかなり増してきて、赤みも増して目立ちます。
急遽、遠く離れたカヌールの院長にご相談。ターメリックとトゥルシーの絞り汁を混ぜて塗り、内服するようにとの指示をいただきました。

宿泊していたホテルの従業員にチップを渡し、先日テラスで見つけていたトゥルシーと、ターメリックを毎晩用意してもらいました。
一晩で赤みはほとんどひき、翌日には痒みがかなりひいて、3日ほどできれいに治りました!

あくまで個人的な感想ですが、アーユルヴェーダは時折びっくりするほど早く効きます。
アーユルヴェーダと出会う前は、自然は効きめが柔らかで時間もかかるイメージでした。
でも今は「市販薬よりよっぽど早く・効果的・持続的」と思うこともしばしば。

簡単に手に入り、安価で、いろんなものに効くというのは、アーユルヴェーダにとっては良い薬の条件。
でも企業にとっては、そんなものを開発してしまったら商売あがったりですね。

インドの家庭のトゥルシー

ケララの村のお家では、おばあさまがトゥルシーを大切にしていました。
ヴィシュヌに捧げるものとしてヒンドゥー教では大切にされてきたようです。クリシュナという神様は、ヴィシュヌの化身です。

一晩水に浸したトゥルシー水を朝飲みます。

ケララの村のお宅で、トゥルシー水を日課にするおばあさん

お庭で摘んだトゥルシーをはじめとした植物を捧げてお祈りします。トゥルシーは良いところに育つと言われています。

たくさん摘んだトゥルシーは、乾燥させて積まれていました。

ケララの村のお宅で、積まれた乾燥トゥルシー

トゥルシーはシャンプーにもなります。お嫁さんに作っていただきました。

ケララの村のお宅で、シャンプー用のトゥルシーを摘むお嫁さん

トゥルシーを飲んでみよう

日常でトゥルシーを摂るなら、お茶が気軽です。
飲んだ後のティーバッグをお肌にぺたぺたやるのも好きです。なにせ皮膚疾患に良いものですから♩

インドのグジャラート州では、ガツンとスパイスの効いたアーユルヴェーダスパイスチャイに、トゥルシーパウダーを入れていました。

インド・グジャラート州Bhujのチャイ屋さん。トゥルシー入

沖縄・八重山旅には、はじまりのヨガの理恵さんにいただいたお手製トゥルシーチンキと、ターメリックを持っていきました。
西表島でなにかに刺されたときに塗っておきました。すると痒みと腫れが早く落ち着きました。
一週間後、跡はまだ残っていますが、痒くないので普段忘れています。傷はムリヴェンナオイルを塗って放置すればきれいになるでしょう。

インドの西洋医学の製薬会社Apollo Pharmacyのトゥルシーエキス Tulsi Extractを使ってみました。
5種のトゥルシーの木全体を使用して蒸留したもの。Shyam Tulsi、Rama Tulsi、Sursa Tulsi、Nimbu Tulsi、Van Tulsi。あ、ちょっと添加物入りでした。

左が西洋医学の製薬会社のトゥルシーエキス、右がトゥルシーチンキ

ドリンクに入れると書いてありますが、うーーん、あまりおいしくありません。後味もイマイチわたしは好きではありません。
こちらもチンキのように外用に使うことにします。

やっぱり、お茶が手軽でおすすめです。もだま工房からやってきた国産トゥルシーのおいしいお茶です。この記事のトップの写真は、もだま工房のトゥルシーです。

トゥルシーを栽培してみよう

暮らしのアーユルヴェーダ講座の生徒さんから、クリシュナトゥルシーとラーマトゥルシーの種をいただきました。
トゥルシー栽培は2度目。外出が多いのでちょっと不安ですが、うまく育ちますように!

トゥルシーの種のご購入はこちら。

苗も売っています。種よりも簡単・確実ですね。

種まき

庭に、ご近所から飛んできた種でバジルが生えるので、そのまま蒔いても育ちそうな気がしますが、大切に育ててみましょう。

まず種を水に浸して、ダイエットにも人気のゼリー質のものが包んだバジルシード状態に。
それを土に蒔きました。土は被さなくていいようです。

つづく。

関連記事

アーユルヴェーダ自然のお薬1:目や消化や自然のお通じに!トリファラ Triphala
アーユルヴェーダ自然のお薬2:カレーリーフ栽培日記
アーユルヴェーダ自然のお薬3:加熱すると毒に?!はちみつ
アーユルヴェーダ自然のお薬4:キュアリングのいらない伝統製法の玉締めごま油
アーユルヴェーダ自然のお薬5:国民的滋養強壮薬「チャヴァナプラーシュ Chyawanprash」
アーユルヴェーダ自然のお薬6:枝歯磨きに皮膚に!苦い苦いニーム Neem
アーユルヴェーダ自然のお薬7:風邪・インフルエンザ・やけどに!ターメリック Turmeric

アーユルヴェーダ自然のお薬8:モリンガ・ドラムスティックを飲んでみよう Moringa


AROUND INDIAの講座・イベント

YUMI TAMURA

アラウンドインディア 田村ゆみ。日本とインドを行き来しながら、暮らしに取り入れるアーユルヴェーダや元気の知恵を探っています。 インド政府認定アーユルヴェーダ・パンチャカルマセラピスト。ケララ伝統武術カラリパヤットゥ・セラピスト。元インド号編集長。ケララ州のアーユルヴェーダ病院PVA Ayurveda Hospital・MGS Kalari Sangam提携。著書『暮らしのアーユルヴェーダ』

あわせて読みたい

10月14日(日) 古民家Yoga&ビーチクリーン 美味しいカレーとアーユルヴェーダの会|神奈川・ 鎌倉腰越詳しくはこちら>>