『ケララ秘伝
暮らしのアーユルヴェーダ』
伊藤武・田村ゆみ共著
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『アーユルヴェーダと〇〇 vol.1 パンチャカルマ基本編』田村ゆみ著
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改めてパンチャカルマという浄化療法について、おさらいしておきましょう。
パンチャカルマの流れは、
です。今回受けるバスティという浣腸に至るまで、1→2と進んできました。
診察・処方→ギーを飲む→ ナヴァラキリ → ピリチリ
今回3段階目の、本処置というメインイベントに入ります。
これこそが、パンチャカルマ(パンチャ=5、カルマ=方法)の意味する5つの方法:嘔吐法、下剤法、浣腸法、点鼻法、瀉血法を示します。
先の2段階の前処置なくしては、アーマというこびりついた毒素や汚れたドーシャなどをしっかりと体外に排出することができず、体への負担も大きく危険です。
それでは、約40日間にわたるパンチャカルマで、メインとなる本処置バスティ 浣腸の日々をどうぞ。
オナムというお祭で、薬学の先生のお宅訪問をした翌日、バスティが始まりました。
学校はまだオナム休暇でおやすみなので、よく寝ました。
朝ご飯は、ケララのお隣タミルナドゥ州のごはんが食べられる食堂へいきました。
イドゥリー・ヴァダ・チャイを食べてお腹いっぱい!
でも相席したおじさまは、私と同じメニューを平らげた後、Paper Roast(ペーパーロースト)という大きなドーサを追加していました。朝からすばらしい食欲です。
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その後、病院へバスティ(小)を受けに行きました。数日前、友人が受けるところを見せてもらったので要領は得ています。
薬液が注入された後、「最低30分は保持してね」とセラピストに言われたので、ベッドに寝転んでゴロゴロしていました。
のんびりリラックスして過ごしたと言いたいところですが、本当は腸に外から異物を入れるという非日常な感覚が便意と勘違いを起こし、30分という時間が果てしなく感じていました。ぐるぐると音がしていました。がんばって耐えて30分、部屋に付属のお手洗いに行ったら、オイルがたくさん出ました。
異常に喉が乾いたので、市場のココナッツジュース屋さんへ行きました。
冷やしたもの(特に氷)はパンチャカルマ中は避ける必要があるので、氷・砂糖抜きでつくってもらいました。
ランチは、同居人のリクエストでベジタリアンも食べられるアボカド丼を作りました。
食事の後、一回お腹を下しました。
ドクターに報告できるように、変化はすべて記録、記録。
さて今はラマダン中で、多くのイスラム教徒は断食しています。馴染みのジュース屋さんを通りがかると、本日の断食を終えた人でごった返していました。ラマダンシーズンならではの、特別な食べ物(ブッタマルチェ?)がありました。甘さ控えめのベイクドチーズケーキのようなものです。
時期限定の食べ物とか、知らない習慣を知るのって楽しいなぁ。
夕方はのんびりとビーチへお散歩に行きました。
夜ごはんは、タミルから来ていた友人の友人(男性二人)が、手作りのごはんをふるまってくれました。
ラッサムがこれまで食べたのと全然ちがう!サラサラでかなりスパイシー!!
今日もオナム休暇です。
8時ごろ、昨夜のお夕飯を作ってくれたタミル人を送りに駅に向かう途中、豪雨になりました。ケララの雨季はげしいです。
人も牛も雨宿り。
このままここにいることはできないと思っていたら、運良くオートリキシャが通ったので、みんなで乗り込みました。
駅に着くと、オナム休暇で帰省していた人々が、チケット売り場で大大行列をなしていました。
そこを抜け、駅構内にあるベジレストランで、イドゥリー、ポロタ、コーヒーを食べました。駅構内も町の食堂と遜色なく、どこで食べてもおいしい。
午後は、バスティを受けに病院へ行きました。
今日のセラピストはいつもよりも華やか!
以前働いていたセラピストの結婚式に行ってきたのだそうです。その衣装のままバスティをするとは!結婚式も施術も、日常の一コマなのだなと思いました。
今日は院長先生から「最低1時間はお薬を出さないように」指示されました。
体内に保持する時間が、一気に倍に延びました。少量のバスティは、そのまま体内に吸収しても、排出してもどちらでもOK。
デリーでテロがあったと日本からの電話で知りました。テレビや新聞を見ないので、誰かに教えてもらわない限り気づかない平穏。
オナム休暇も終わり、学校再開。そして初めての大バスティの日。ちょっとドキドキ。
起きてから、水も飲まず病院へ行きます。
今日はセラピスト二人がかり。まず一人目が部屋に入ってきて、ベッドにビニールシートを敷くなどの準備をして、そのシートに患者(わたし)がドアの方を背にして横向きに寝ます。
続いて、もう一人のセラピストがお薬をもって来るのですが、興味津々の私は振り向いて確認。想像以上に大きな容れ物をもっていました!見られたセラピストもビックリしていました。
大バスティには煎じ薬を使います。温度が高めで、小バスティの感覚とはまるで違いました。
腸がパンパンに張ってくる感じ。思わず「No! No!」と首を振りました。もちろん止めてはもらえません…笑
「もう少しだからがんばって」と励まされ、もう本当に無理と思ったとき「はい、終わり!」と言われました。
安心したのもつかのま、マッサージ。刺激されると出てしまいそうでヒヤヒヤしました。なんとか耐えて、お手洗いへ。
すごいです。
このままずっとお手洗いにいたい。
でも、排便体勢のままで長くいるのは体に悪いからと、長くて5分で出てくるようにと言われ、深呼吸してベッドへ戻りました。横になると、すぐまたお腹が痛くなって、お手洗いへ。合計4回行きました。
シャワーを浴びて、ライススープ(ゆるい白粥)を食べました。
授業の後に、猛烈な空腹感がきました!
スタッフの食堂で、お弁当持参の女性ドクターたちや、病院で作ったランチを食べるセラピストに混じりライススープを食べました。こういう時間に、家族や生活の話を聞けるのがうれしいです。
お夕飯もライススープです。少しお味噌を入れて食べました。味が変わると食べやすい。
停電のなか、クラスメートと互いのノートを見せ合い、授業で学んだことを共有しました。彼女は英語が堪能なので、たくさん助けてもらっています。
インドに来てから自分でスパイスを潰して作るチャイを覚え、毎朝のお楽しみになっています。
昨日は大量のバスティがあって飲めなかったので、今朝のチャイはいつも以上に楽しみだったのですが、冷蔵庫を開けたら牛乳がありません!ガックリ。
すでにスパイスは煮出してしまったので、ココナッツビスケットと小さなバナナをお供に、ちょっときつめのミルク無しチャイを飲みました。
そして、久しぶりのヨガクラスです。オナム休暇中はヨガもお休みだったので自主練。
休暇明けの昨日は、大バスティだったのでヨガNGだったからです。
お昼ごはんは、お気に入りのベジ食堂へ行きました。残念、お休みです!時間がないので、近くのレストランに入りましたが、すぐしくじったことに気付きました。食堂ならパッと定食が出てくるのですが、レストランはメニューも多く、出てくるまでに時間がかかるのです。
午後一番に受けることになっていた小バスティ、少し遅れてしまいそうなのでセラピストに連絡。困っていそうでしたが、なんとかあまり遅れずにすみました(困っていた理由は後ほど)。
少量のバスティの後、1時間保持してお手洗いに行くと、ほんの少しだけオイルが出ました。
長期間パンチャカルマを受けている友人は、「バスティは最初量が多いけど、少なくなってきたのはキレイになってきている証拠で良いこと」だと言っていました。体もドーシャもパンチャカルマの目的も全く違う二人が、同じ変化をしたり/しなかったりで本当におもしろいです。
午後の授業は、ちょうどバスティのお薬作り。
こんなにも時間と労力をかけて準備をしてくれていたのか…と驚きました。
1時間〜1.5時間ほど、手作業で攪拌し続けるのです。重く、長いので、二人で交代しながらやっても疲れました。
しかも、苦労して作ったお薬の消費期限はたったの1〜2時間。そのため、この今作ったお薬を明日のわたしのバスティに使用することはできないのです。
残念ながら処分しましたが、バスティの時間には絶対に遅れないようにしよう!と心に誓いました。
家に戻ると、無性に掃除がしたくなり、バスルームをゴシゴシピカピカにしました。
大量バスティ2回目。今日も水も飲まず病院へ。
昨日お薬作りをして、大変さやありがたさが身に沁みているので、スムーズに受けたいと思っていました。いざ腸がパンパンになると、気づいたら「No!」と言っていました。
本日は合計3回お手洗いに行きました。
お腹がペッコペコ!今日はステンレスのカップでドロッとした重湯を飲みました。あまりにおいしく2杯飲みました。空腹は一番の調味料、本当ですね。
授業中は貧血のように頭がぼーっとする時がありました。昼食もライススープ。
午後は、瓜を使った舐め薬(ペースト状)Kushmanda lehyaを作りました。
夕食はボイルしたバナナとライススープ。大バスティの後だからか、とても疲れました。シャワー中にまた停電。
大バスティの翌日は、楽しみなチャイ。あぁ、またも牛乳がありません。
今回はスパイスを準備する前に確認してよかった。とりあえず水でごまかすことにしました。
ヨガクラスに行くと、いつもより体が疲れているのがわかりました。
ヨガを終え、朝食のために家に戻ると牛乳を発見!誰かが買ってきてくれてました。チャイを飲んで学校へ行くことができました。
午前の薬学の授業を終え、お昼はベジ食堂にミールスを食べに行きましたが今日もお休み。
先日の失敗を踏まえ、レストランではなく、少し先にあるタミル食堂へ行きました。こちらのメニューは、2種類のミールス、ビリヤニが各17ルピー。
リキシャで戻って、小バスティ。1時間保持し、お手洗いに行ってから授業へ。樟脳のオイル(Karpooradi Thailm)を作りました。
本日は大バスティ。
なかなかうまくいかず、ゆーっくりと深呼吸を繰り返します。一度仕切り直し!ポーズを変えたら無事できました。Noも言わず、最後までいくことができました。お手洗い合計3回。
ぼーっと眺める天井のシーリングファン。優しい風が心地がいいです。
ライスウォーター(重湯)をいただいてから授業へ。今日も力が出ない感じで、座っているのが怠かったです。
昼食は病院のライススープ。そして午後はペインバーム(Pain Balm)という便利な軟膏を作りましtあ。
夕食は家でライススープ味噌味を作り、ボイルしたバナナをマッシュしたものと一緒に食べました。
バスティ最終日。
お昼は友人お手製のドーシャ、チェルパヤールという緑豆のカレーなどをいただいて小バスティへ。
今日は新人セラピストに指導しながらで、気恥ずかしかったです。
次は、パンチャカルマ日記2008 vol.8:人気No.1トリートメント!シロダーラ Shirodhara 1〜7日目です。
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