スリランカ・南インド・ネパールの料理
NHK総合で、現地のカレーをリモートで学ぶという、コロナ禍ならではの番組が放送されます!
リモートで修行されるのは、南インド、ネパール、スリランカ 3つの地域の美味しいカレー ミールス ダルバート ライス&カリーの著者であるシェフ3名!
京都の南インド料理店タルカの小此木大シェフ
大阪のネパール料理店ダルバート食堂の本田遼シェフ
神戸のスリランカ料理店カラピンチャの濱田祐介シェフ

これはもう楽しいこと間違いなし!
番組予告動画は、NHKでチェックしてくださいね。
動画に出てくるのは、以前ご紹介した本「PUBLIS Traditional Cookery Sri Lanka」のスリランカのほぼ全ての村を訪ね、土地の材料を探し、医師やお年寄りに会って昔から伝わるレシピを集め、葉に記された古代のテキストまで調べ研究したというマウントラビニアのパブリスシェフですね!やったー。
視聴後の感想
毎年現地で1ヶ月以上料理の修行しているという御三方。
お好きなのが伝わってきてワクワクしました。
スリランカのバダプトゥナパハを使ったフィッシュカレー
カラピンチャの濱田シェフの希望を叶えるのは、パブリスシェフの特別なバダプトゥナパハ(ローストしたカレーパウダー)!
伝統的なホールスパイスを焙煎してから粉に挽く方法ではなく、最初に粉にしてから焙煎するというものでした。
ホールで焙煎すると香りが逃げてしまうのだそうです。
カレーを作る直前にパウダースパイスを焙煎すると、よりフレッシュな香りが出せますよ
バブリスシェフ
スタジオで披露された作りかた
- クミン・フェンネル・コリアンダーを混ぜ合わせたミックスを、弱火で焦げないようにから煎りする
なるべく底を中心にどんどんかき混ぜる - ターメリックを入れて数回混ぜ、チリパウダーを入れて混ぜる
- 塩を入れる
塩がチリパウダーのとんがった香りを和らげるとのこと
分量の指示はありませんでした
バダプトゥナパハを使ったフィッシュカレー(マールカリヤ)
こちらは、見た感じで覚書です。
- 鍋にオイル(ココナッツオイル?)刻んだ玉ねぎ・青唐辛子・カレーリーフ・パンダンリーフを炒める
- バダプトゥナパハも加えて炒め、大ぶりに切ったキハダマグロを8切れ入れて(濱田シェフは、メカジキ。先に少し水分が入っていました)、たっぷりのココナッツミルクでさっと煮込む
スタジオでは、サンボル、赤米、豆のカレーとワンプレートに盛られていて、とってもおいしそうでした。
スリランカのスパイスは全て体にいいので残らず食べたほうがいいですよ
パブリスシェフ
南インド・マドゥライ、村のお母さんのレバーカレー
南インドは、タミルナドゥー州の古都マドゥライ。美食で知られる地域。
タルカの小此木シェフが、食べた瞬間「この人を呼ぼう」と思ったというほどのシェフ マニさんが一番おいしいというお母さまの作る家庭料理。
マニさんの故郷の村では、日曜日の朝、お肉屋さんがヤギを一頭連れてきて、広場でさばいて売るのです。
その新鮮なレバーを使ったカレーを教わります。
インドでマトンといえば、山羊を指すことが多いです。さばきたての山羊のお肉は、鼻を近づけても全然匂いがなくおいしい。
お母さんが、まず作ったのは自家製のパウダースパイスでした。
こちらは焙煎してから挽く順番です。
2ヶ月に一度作るのだそうです。
硬いターメリックも、石臼で叩いて、ふるいにかけるという昔ながらの手作業で、サラサラのパウダーにしていきます。
レバーカリー(ヤギのレバーチュッカ)の作りかた
見た感じの覚書です。
チュッカ=水を加えずに煮込んだもの
- 鍋にピーナッツオイル多めと、マスタードシードを入れる。
- 香ばしい香りがしたら、カレーリーフとスモールオニオンを入れて炒める
- しんなりして、旨味が出てきたら、一口大に切ったヤギのレバーを入れて炒める
- ウェットマサラ(チリ、ターメリック、スモールオニオンを潰したもの)を入れる
- ターメリックパウダー、クミンパウダー、黒胡椒パウダーを加えて炒める
- ココナッツ(すりおろし)を入れる
すべての料理にターメリックパウダーを使ったほうがいい
マニさんのお母さん
小此木シェフによって、エラルチュッカ ヴィレッジスタイルというメニューになり、羊のレバーカレー、ビリヤニ、パチャディ?(ライタ、タイル)と一緒にバナナリーフに盛られてスタジオで実食。こちらもおいしそうでした!
ネパール秘境の苔カレー
ダルバート食堂の本田シェフが教わるのは、東ネパールの標高2000メートルの山に暮らすライ族の郷土料理。
すごい場所に生える苔をスパイスとして使った料理です。
わたしたちヒトでは,ふつうコケを食用にすることはない
“ふつう”でない例として,日本国内の登山者向けの山小屋で,ミズゴケが食膳にのぼる例がある程度であり,通常の食材としての利用はない.
広島大学デジタル自然史博物館
かなり珍しい食文化であるということが分かりますね。
しかもこの苔が生えている場所がすごい!
森の中を2時間探し回って、すごく高い木の上に生えていたのです。
生で食べると、ものすごく苦いようです。
独自の調理手順で、灰で茹でて灰汁を出すことで、苦味が取を取るとのこと。
アーユルヴェーダの製薬の無毒化プロセスを見ている気分になりました。昔の人が作り上げた、良いものに変化させる方法。
大変だけど使いたいというこの苔は、すごく香りが良いとのこと。
村で飼っていた豚をさばいて、カレー作りです。最初に丸焼きにしているようでした。
カレーの手順は詳しくは説明されていませんでしたが、一口大に切った豚肉に、ターメリックパウダーを加えて炒め、ちぎった苔を入れて炒めていました。
インドのベイリーフ(シナモンの葉っぱ)と赤唐辛子らしきものも入っているようでした。
ブングルコマスとジャウ
香りを嗅いだバービーさんは「炭でバーベキューした後の帰ってきた服のニオイ」と表現されていました。
他にも、スモーキー、パンチがある、森の香りとのこと。嗅いでみたいものです。

番組の詳細
番組名 | スパイス香る!カレー聖地巡礼 ~リモート大作戦~ 日本を元気にする“至極のカレー” 誕生!? 奥義を求めてカレーの本場・南アジアをリモート旅! |
チャンネル | NHK 総合 |
放送日時 | 初回:2月17日(水) 午後7:30~午後8:15(45分) 見逃し配信は2月24日まで、NHKプラスで |