インドを知らずにインドへ行く
インドには、たくさんたくさん神様がいます。
なんと、一説によるとその数ヒンドゥーだけで33,000,000。3千3百。The 33 Million Gods of Hinduism | HuffPost
AROUND INDIAは、アーユルヴェーダを習うのがインド行きの目的だったので、初めての時はほとんど何も知りませんでした。ヒンドゥー教の国だと思っていて、知っている神様はほんの少しで。
基本的に、インド雑貨屋さんで見るカラフルなイメージでした。
信じるものは救われる
実際のインドは、一歩踏み入れたら、神様がいっぱい!
きっと、神様を見かけずにインドに滞在するのは無理じゃないかと思います。
そのくらい、道端にも、バスやオートリキシャにも、駅にもお店にも、自然の中にも、店名や人名前にも、神様が溢れているのです。
聖者、先生、先祖、自然なども、神様と同じように大切にされているので、境がよくわからなくなります。
それでは、インドで出会った神様を見てみましょう。
※ここでは大切にされているものも、便宜上あえて神様と表現しています。
ケーララ(ケララ)で気づいたローカル神様の存在
アーユルヴェーダとヨガを学びに行ったケーララ(ケララ)州北部。
よく見かける神様は、二神一組。カラフルで、ちょっとかわいい見た目。
ムタパン Muttappanという名前だと教わりました。(実際は、左がムタパンで右がティルアッパン。地元民でも「右は名前何だったっけなぁ」という反応が多数)
この町には、いろんなところに祠があったり、ポスターが飾られていたり、アクセサリーになっていたりするので、有名なインドの神様かと思いました。
他の地域に行くと、他の神様がいて、ムタパンのことはみんな知りません。そんな風に、ローカル神様の存在を知っていきました。ケーララ(ケララ)に聖地があるアイアッパンも多いです。
- 少年のムタパンペンダント
- 二神と犬でセットのムタパン
- テイヤム引継ぐご一家の祭壇。ケララ州
- ムタパンの祠。ケララ州
- AROUND INDIAのムタパンとアイアッパン
- 会社の入り口あったタイルのムタパン。ケララ州
伝統武術カラリパヤットゥの師匠の個人の祭壇。神様いっぱい!ローカル神様やヒンドゥーの有名な神様、カラリ界で神様視されているような伝説の師匠や、自分の師匠、お父様なども祀ってあります。この時はこの神様と、時間やシチュエーションでお祈りする神様が違ってビックリ。
道場の中には、必ずこの階段状の祭壇(プータラ)があります。
みんなここでお祈りしてから練習をはじめる習わし。
- カラリパヤットゥの祭壇は、左下のタイプ。ケララ州
- カラリパヤットゥ師匠の祭壇。診療所内に。ケララ州
他宗教との距離感
インドは、ヒンドゥー教ばかりではありませんでした。
カンヌール(カヌール)には、イスラム教もキリスト教もいっぱい。そして、宗教がうまく尊重しあっているように感じました。
この町でよく見かけるポスターには、イスラム教・ヒンドゥー教・キリスト教が一つに描かれていて、「〇〇教徒だけど、それよりもケーララ(ケララ)人」というアイデンティティを感じることが多いです。
この一体型ポスターは、他の地域ではまだ見たことがありません。
マハラシュートラ州ネラルのガネーシャの奥さん
ムンバイ近くのNeral ネラルという小さな町でよく見かけたのは、気になるお姿の女神。
お店の方曰く、ガネーシャの奥さん。
でも、他地域の人曰く「ガネーシャの奥さんはこの方ではない」とのこと。
不思議なことにパーツでも売られています。両手と顔。
- マハラシュトラ州のローカル神さま。ガネーシャの奥さんの手
- マハラシュトラ州のローカル神さま。ガネーシャの奥さんの顔
ローカル信仰は不思議です。
お隣ゴア州のマーケットでも発見!英語が話せる方がいたら♩と思ったのですが、あいにくお店の方は不在。周りのお店の人達に尋ねると「神様なの?」と逆に質問されてしまいました。
でもここで、顔パーツの使い方がわかりました!!
ガネーシャいろいろ
同じマハラシュートラ州のムンバイに行くと、ガネーシャがすごいです。
誕生日のガネーシャチャトゥルティというお祭は、インド最大。盛大にお祝いされます。
ガネーシャは、人気なのでインド全土で発見できますよ。
- ムンバイ、インド最大のガネーシャ祭の新聞記事
- 車の飾りにおすすめ。ガネーシャ。
- ガネーシュかと思ったら象、布に描かれたミティラー画。ビハール州
- 街角のガネーシャ。ラジャスタン州
- ペーパーマッシュのガネーシャ。ビハール州
- 繊維で作ったガネーシュ。ビハール州。
ウッタルカンドの神様
建物も石積みが印象的だった、ヒマラヤ近くの山の町アルモラ。
車を走らせていると自然の中に「祠では?」というものを時どき見かけました。
- 岩陰で発見。ウッタルカンド州
- 岩陰で発見。ウッタルカンド州
- 顔だけのキュートな双子神さま。色違い。ウッタルカンド州
- 顔だけのキュートな双子神さま「Nanda と Sunanda」。ウッタルカンド州
- バスの中で発見!マハラジャ風のローカル神さま「Gollu Devta」ウッタルカンド州
- マハラジャ風のローカル神さま「Gollu Devta」。ウッタルカンド州
インド各地で人気のハヌマーン
- 名物!巨大ハヌマーン。デリー
- 花輪とのバランスがきれいなハヌマーン
- いい感じに褪せたハヌマーンステッカー
- 壁にリッパンカーン、玄関先にハヌマーンタイル。ビハール州
- 街角。ラジャスタン州
- 街角。ラジャスタン州
ラジャスタン州ウダイプルの街角にはマハラジャ
こちら、かなりお気に入り。
ウダイプルの町歩きを、まるで宝探しのような時間にしてくれました。
昔のマハラジャ。サガッジバグワンというのだそう。
- 威厳あり。ラジャスタン州
- ②発見!
- プリントバージョン。ラジャスタン州
- 目の縁取りが際立ってます。ラジャスタン州
- なぜ右に寄っているの?ラジャスタン州
- オレンジ色のお顔と眼力がすてき。ラジャスタン州
- 暖かくしてもらいました。ラジャスタン州
- ①壁の小さな入口を覗いてみると
オリッサ州といえばジャガンナート!
- 兄バララーマ、妹スバドラー、ジャガンナート。オリッサ州
- バララーマ。古くてステキだけど、お仲間はいませんでした。オリッサ州。
- ジャガンナート単体も多い
オリッサ州に行くとジャガンナートがいっぱい。ジャガンナートと呼ばれていますが、三神のことが多く、ジャガンナートのお兄さんバララーマと妹スパドラーという家族です。
ムンバイのムスリムのアンティークショップでは、ジャガンナートが日本の人形と認識され売られていました。
オリッサ州のドクラ Dhokra 作りの少数民族の神様。
自然信仰のお寺では、修行僧がみなさん全裸でした。
仏教は少ない
インドに仏跡は多いですが、仏教徒にはあまり会ったことがありません。
ブッダは聖者としてみなされていて、宗教ではなくインテリアとして置かれていることも多いです。
- タンカ作りの工房。デリー
- ブッダ?本当?ビハール州
- チベットマーケットのダライ・ラマ。グジャラート州
- 宿のブッダ。ビハール州には仏跡がいっぱい。
イスラム教はイメージやお墓
イスラム教は神さまではなくイメージ。
- 街角。名称はわからず。ラジャスタン州
- ハジアリ。ムンバイ
- ニザムディン廟。お墓。デリー
キリスト教は山方面やゴアに多い
- コンセントに差すとライトアップ。ケララ州
- マザーテレサ。ゴア州
- 商店のレジ脇。ゴア州
- 宿の食堂。ケララ州
いろんなところに、いろんな形で
- ゴンド画家さんのローカル神様。マディヤ・プラデーシュ州
- 仏教徒が多い絣織りの村のお祭。オリッサ州
- 入り口に飾るトーランには神様などの吉祥文様。ラジャスタン州
- わからない神様かわいい。ラジャスタン州
- ビハールでよく見かけたシバ夫婦の合体アルダーナリシュヴァラ。ケララ州。
- 大祭ドゥルガープージャ前。西ベンガル州
- 宿の祭壇。ビハール州
- 木の根元にも神様
- ベチバーで編まれたクリシュナ。ケララ州
- 布製品の工房Weaver’s Studio。西ベンガル州
- パソコン横に。仕事机の一角もよくあるシチュエーション
- ケララ州
- テイヤム引継ぐご一家の祭壇。ケララ州
- 入り口の吉祥紋がかわいい。ラジャスタン州
- シンハー?ライオンの神様かな?ジャガンナート寺院。オリッサ州
- ジャイナ教。タミルナドゥ州
それぞれが大切にするもの
他の地域の人は知らないローカル神様。他の宗教の人も知りません。
一つ屋根の下に暮らす同じ宗教の親子や夫婦でさえ、祭壇や信仰する神さまが別々だったり、お祈り方法も違っていたり。
それぞれ違うものを信じていることが当たり前の世界。
ひとりひとり違うもの信じてていいんだよ。
そんなことを教わりました。
こちらでご紹介したのは、ほんの一部!
インドでお気に入りの神様を探してみてくださいね。