簡単!自宅でできるアーユルヴェーダ式オイルマッサージ

ケララのご家庭で入浴前の娘さんをオイルマッサージしているところ

オイルマッサージをおすすめする理由

オイルととマッサージの組み合わせによるパワーがすごいからです。
日本でもインドでも、たくさんの人が変化していくさまを目にしてきたので、国や年齢を超えておすすめできます。

どんな木も曲がるオイルの魔法

オイルの魔法を実感できるお話をしましょう。

カラッカラに乾いた枝を水に浸します。
次に、お日様の力で一気に乾かします。
すると、水がどんどん抜けていってポキッと折れてしまいます。洗濯物がカラッと乾く感じです。

今度は、別の枝をオイルに浸します。
すると、なんと全体が柔らかくなって曲げられるようになります。
オイルから出しても、水と違って長い間乾きません。
乾いてきたら、またオイルを追加すると滑らかさが持続します。

では想像してみてください。
オイルを体に塗るとどうなりますか?
乾燥していた皮膚の滑りが良くなったり、潤ったりしますね。
でも、それだけではなく、先ほどの枝と同じように、体に触れたオイルは体内にも浸透しています。

アーユルヴェーダでは、オイルに浸すとどんな木でも曲がるようになると表現されます。
「木」を「体」や「人」に置き換えて、もう一度読んでみるとワクワクしませんか?

オイルマッサージの作用

では実際にオイルマッサージには、どんな作用があるのか見てみましょう。
効能とか効果という言葉はわかりやすいのですが、法律上使ってはいけないようなので作用としています。

  • 潤う
  • 体を強くする・動きやすくする
  • 血流やリンパの流れや気持ちの流れなど、いろんな流れを促す
  • 自分の変化や痛みに気づく
  • 便意促進
  • 体を温める
  • リラックスする
  • 白髪、しわ予防
  • 老化予防
  • 視力を高める
  • 皮膚に弾力を与える
  • 肌の色つやが良くなる
  • 快眠・寝付きが良くなる
  • 疲労回復
  • 体力がアップする
  • 怪我をしにくくなる
  • 健康増進
  • 激しい運動や労働の前後に行うと筋肉痛になりにくい

「よく眠れた」「風邪を引きづらくなった」「目がスッキリする」「しわが薄くなった」「日によって体が違うのがわかる」「痛みが減った」「気持ちが落ち着いた」などの声を耳にします。

良いものも悪いものも、浸透します

縫い跡のある手

オイルはよく浸透します。そのため気を使うべきポイントを覚えておきましょう。

中学生の頃、手を7針ほど縫う小さな手術を受けました。抜糸して包帯を取ると、漫画のようにクッキリと縫い目が残っていました。
当時気に入っていたエンジ色のペンで、ふとその傷跡をなぞりました。
しばらくして手を洗っても消えません。石鹸を使ってもダメでした。
理由がわかりますか?
インクは、すでに皮膚表面ではなく、治りかけの生まれたばかりの皮膚を通って、体内に浸透していたからなのです。

良くないものでも、少量で自分が元気であれば分解できます。問題は起こらないでしょう。
でも、元気でなかったり大量だった場合は、分解しきれず悪い影響が出てきます。

反対に、良いものを使うと、浸透した後、体中に張り巡らされている道(スロータス、シュロータス、管、srotas)を通って、全身のすみずみに届けられるのです。
それと一緒に、それぞれのオイルが持つ作用も一緒に届けられます。
体を温めるものを使えば温まるし、冷ますものなら冷ます。痛みを減らすものなら減らす、体を強くするものなら強くします。

すみずみ届けるために、もう一つ大切なこと

すみずみ届けるためには、もう一つ大切なことがあります。
届けるとき、道に障害物や渋滞があっては、うまく届けることができません
そのためには、マッサージをすることで外から中の流れを促します
こすって温めると体の中がポカポカする。これは、外から与えたチカラで中に流れが起きているのです。

マッサージするときは、強くなって欲しい部位や痛みが無くなって欲しい箇所、関節などの複雑な形状のところは念入りにします。
「もっとここに入ってね。ちゃんと届いてね。」
「ここはまだまだ使い続けるからね。ずっと頑張って動いていてね。」
そんなメッセージを届けながら、じっくりと色んな角度からマッサージしてみましょう。

触れて刺激を与えていると、体の方も「ココが痛いよ。ココがこっているよ。」と教えてくれるでしょう。自分の内側と外側が協力するのです。

体にいいオイル=自然のものを使いましょう

オイルの選び方

本場インドのアーユルヴェーダ病院や カラリパヤットゥ の診療所では、古典や代々伝わるレシピに基づいて作られたオイルを使っています。
薬草や乾燥した実、根っこや幹、ハチミツや椰子砂糖や、お花など、自然がいーっぱい詰まっています。

Nutiva ココナッツオイルでも「それを買いましょう!」とおすすめしているわけではないのです。
これは、現地でもあくまで医療機関でのお話なのです。

ココナッツが生い茂り、アーユルヴェーダ薬局がたくさんある、南インド・ケララ州でも、家庭では料理にも使うココナッツオイルをマッサージに使っています。

マスタードオイルやひまし油など、インドでも土地によって使っているオイルが違います。寒い土地では、ココナッツオイルはすぐに固まってしまいます。
あるスペインの生徒さんは、オリーブオイルで全て賄っていますが、効果をすごく感じているそうです。

わたしたちも、日本で自宅で始めるときは、同じように普段の食事に使えるオイルを使えば良いのです。
でも、忘れてはいけないのが体に良いもの。不純物の入ったものや、何からできているのかよくわからないものは絶対に避けましょうね。
その点を踏まえて、まずはスーパーなどでも手に入る太白ごま油(焙煎していない白色のごま油)を使ってみましょう。

【訂正】2017年5月より、AROUND INDIAがおすすめするごま油は、小野田製油の玉締めごま油になりました。理由は「アーユルヴェーダ自然のお薬4:キュアリングのいらない伝統製法の玉締めごま油」をご覧くださいね。

ごま油の使いやすさ:8つのポイント

  • アーユルヴェーダの古典で、ヴァータを抑えるのにごま油を一番おすすめしている
  • 香りが少ない
  • 色が付かない
  • 頭・体・顔どこにでも塗ることができる
  • 鼻や耳に入れてもOK
  • うがいにも使える
  • 手に入れやすい
  • 価格が手ごろ

黒色のごま油は使わないでくださいね。

使用前にパッチテストをしてみましょう

  1. 少量を腕の内側の柔らかいお肌に塗ります
  2. しばらくそのままにし、赤みや発疹など異常が出ないか確認します

ごま油以外のおすすめオイル

ごま油がお肌に合わなかった場合は、ココナッツオイルやオリーブオイルを使ってみましょう。
頭髪には、昔から日本で使われてきた椿油もいいでしょう。

体に浸透する大切なオイル。不自然なものや強すぎるものが入っていないものを選びましょうね。

ごま油を加熱してみよう(キュアリングの方法)

AROUND INDIAのおすすめする小野田製油所の玉締めごま油は、キュアリング不要です。

ごま油をキュアリングしているところごま油は、加熱処理することで、余分な水分が抜けて触感が軽くなり、浸透力が高まります。 ごま油以外は、基本的に加熱処理は不要です。

小さなお鍋の場合、クッキングガスマットを使うことで安定します。

  1. 鍋にオイルを入れ、弱火で120℃くらいまで熱します。5分間ほど、その温度を保ちましょう。
  2. 冷まします。
    このとき蓋をすると水滴が油に入ってしまいます。蓋をする場合は、少し冷ましてからペーパータオルや新聞などをかぶせましょう。
  3. 冷めたら、元のビンに戻して保存すると便利です。

マッサージに必要なもの

必要なのものは、たった3つ。

  1. オイル
  2. 拭き取るもの
    いらないタオルや、キッチンペーパー、インド式に新聞でも。捨てられるようなものを、多めに用意しましょう。コストコのオイル拭きが、切れにくくオイルを吸いやすくおすすめ。
  3. 床に敷くもの
    オイルマッサージを続けるには、オイルで周りを汚さないことがポイントです。
    時間があるときは軽くストレッチなどもできるように、広めにビニールシートを敷いたり、新聞を数枚敷いたり、吸水性の低い大判の布を敷きましょう。
    ※”吸水性が高いものは、オイルも吸いこむ”ので、おすすめできません。
    時間が無いときは、いらないスリッパの上でササッと済ませることもできますが、バランスを崩さないように気をつけてくださいね。

マッサージのやり方

フルコース

早速やってみましょう。
まず部屋が寒いようなら充分に暖めましょう。

アーユルヴェーダ式セルフオイルマッサージ図

  1. 手のひらにオイルを取って、最初にウッチーマルマという風や気の出入りする大切なポイントに塗ります。
    (右図参照:眉毛から指8本上に上がったところ)
  2. ウッチーマルマから少しずつ頭皮全体に塗り広げマッサージします。
    次に全身にオイルを塗ります。アーユルヴェーダは他のオイルマッサージよりもオイルを使う量が多いと思ってください(目安:ぬるぬる程度)。
  3. オイルの浸透時間が必要なので、塗り始めからマッサージ終了まで10分以上かけましょう。
    テクニックは、下図のように関節のような複雑なポイントはくるくると、まっすぐな骨はまっすぐに、お腹は時計回り、耳や鼻やお尻の穴など体の外と中の出入り口にも塗りましょう。あらゆる角度から入り込むようなイメージで、「お疲れさま」「強くなってね」などの気持ちとともにマッサージしましょう。
  4. オイルが浸透したら、表面に残ったオイルをペーパーなどで軽く拭き取り、シャワー/入浴で洗い流します。

クイックコース

頭部のマルマの位置

  1. 手のひらにオイルを取って、最初にウッチーマルマという風や気の出入りする大切なポイントに塗ります。
    (右図参照:眉毛から指8本上に上がったところ)
  2. ウッチーマルマから少しずつ頭皮全体に塗り広げ、指の腹を使って頭皮をマッサージします。次に足の裏にもしっかりと塗ります。頭・耳・足の裏は、必須の3点。
  3. そのまま眠っても、シャワー/入浴で洗い流してもOKです。
    眠る場合は、枕にタオルなどを敷きましょう。

マッサージの頻度・タイミング

マッサージの頻度

アーユルヴェーダでは、生まれたときから死ぬまでの毎日をおすすめしていますが、週に2-3回程度できたらとてもいいですね。
でもまずは、お休みの日など時間に余裕があるときからはじめてみましょう。
季節の変わり目や強くなりたいときなどは、頻度をあげます。

ベストタイミング

自宅で簡単アーユルヴェーダマッサージの準備 シャワー/入浴の前。これはとても大切です。
水が浸透してからは、オイルが入らないのです。

お腹がいっぱいの時、消化不良のときは、消化が最優先!
マッサージやお風呂は、体が楽になってからにしましょう。

風邪を引いているときや、生理中もNGです。入浴を避けた方がいい時は、マッサージも控えましょう。

頭部を洗うときは、温度はぬるめ。
頭頂のウッチーマルマに直接熱いお湯をかけないよう、後ろの首元から頭に向かってお湯をかけましょう。

体を洗うもの:石鹸以外にもいっぱいあります

オイルや体本来の潤いを取りすぎないために、また体に触れるものを負担の少ないものにするためにも、自然のチカラを使って体や髪の毛を洗ってみましょう

ケララのアーユルヴェーダ製薬会社の緑豆バスパウダー

ケララのアーユルヴェーダ製薬会社の緑豆バスパウダー

豆の粉

ひよこ豆の粉(Besan、ベサン)や緑豆の粉も、オイルが落ちます。
緑豆粉は、現地のアーユルヴェーダ薬局でも売られています。韓国や台湾でも洗浄に使われているそうですよ。
同じように、きなこも使えますが、わたしには脱脂力が強すぎました。
お豆は食べものなので、洗うのに適さなかった場合でも、お料理や食器用洗剤替わりに使えて無駄になりません。
その代わりダマになりやすいので、排水管詰まり予防のためにも薄めに溶いた方が良いです。

ぬか

ぬかは、たっぷりの油をしっかり落とすには不十分でした。

琉球くちゃ・泥

沖縄の海底の泥をパウダー状にした琉球くちゃ。琉球くちゃの使いやすさのポイントは、

  • 日本でも購入しやすい
  • オイルも落ちる
  • 香りがない→調理中、余計な香りが食べ物につかない
  • パウダーが固まらない

髪洗い粉という名前も付いていたりするのですが、髪に若干粉っぽさが残ります。
キッチンにも常備して、料理中の手洗いに大活躍!

auromere社のアーユルヴェーダ石鹸

アーユルヴェーダソープ

しっかりと、でも手軽に落としたいときは、Auromereの石鹸もおすすめです。

ハイビスカスの葉

ケララでは昔ながらの方法である、ハイビスカスの葉っぱで髪の毛を洗うのも、とても気持ちいいですよ。また別の機会にご紹介しますね。


AROUND INDIAのこれからの講座やイベント

YUMI TAMURA

Ayurveda panchakarma therapist

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