『ケララ秘伝
暮らしのアーユルヴェーダ』
伊藤武・田村ゆみ共著
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『アーユルヴェーダと〇〇 vol.1 パンチャカルマ基本編』田村ゆみ著
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日本でアーユルヴェーダを学んでいた当時、インドのアーユルヴェーダドクターの診察を受ける機会に恵まれました。
わたしには、他のみなさんのように病気や病名の付くような不調がなかったので、診察/処方を受けたいけれど、それは厳しいのではないかと思いました。
でも実際には、アーユルヴェーダは病気の人だけではなく、健康な人にもおすすめなので、問題なく受けることができました。それはオンライン上で、顔も見えない状態。
問診が進むうち、肩こりや生理痛といった、西洋医学ではただの不調と位置づけられるような症状でも、アーユルヴェーダでは治すべき対象であることがわかりました。
ドクターから「今朝の尿の色」や「いつからその症状が始まったか」など、質問されてもわからないことが多く、自分のことなのに意識してなかった、特に大切だと思っていなかったことが、こんなにも溢れているのだということに気付かされました。
処方されたお薬は、大きな段ボール箱にギッシリ詰められていました。これで二人分です。
苦い煎じ薬、まずい粉薬、ペースト、ギーという薬用バター、丸薬など、種類はさまざま。
飲むタイミングも、食前/食間/食後/寝る前と異なり、外用薬も早朝や夕方など、お薬一つ一つにルールがありました。
これでは外食や外泊はしづらいので、体を整えることに集中する時間にすることにしました。
初潮からずっと、ひどい生理痛と付き合ってきました。
痛みで気を失うこともあれば、立っていられないこともしばしば。
仕事も外出も厳しい状況でした。力を入れて痛みに耐えていたため、首の筋肉がムキムキでした。笑
市販薬も専門病院で処方してもらった薬も、外国の強いと言われる鎮痛剤でさえも、一瞬たりとも効かないというくらい痛みがひどく、強いピリン系のセデス・ハイだけが唯一の救いでした。
セデス・ハイの力を持ってしても、夕食後に飲むと夜中に痛みで起こされてしまうので(いけないことだと知りつつも)寝る直前もまた飲んでいました。眠れないと、どんどん体力を消耗してしまうからです。一回の生理で、大箱を一箱消費するペースでした。
それほど辛かった生理痛を、アーユルヴェーダドクターは「胃を治せば治る」とおっしゃいました。
胃?!まさか!!そんなこと考えてもみませんでした。
処方された薬を飲んで2ヶ月目、生理痛がありません!!
驚きました!でも、そんなことはありえないと信じませんでした。
高校時代に専門医から「子宮を取らない限りなくならない。妊娠したら楽になるかもしれない。それまで鎮痛薬を飲み続けるように」と言われていたのですから。
でも、たった一度でも痛みがない生理期間を過ごせたことが、とても幸せでした。
しかし…その翌月も、その翌々月も…痛みがなかったのです。
生理前の激しい腰痛などもないため、生理がきたことさえ気づかないほど。
それから9年、ごくたまに少し感じる程度で、生理痛から解放されています。
もっともっとアーユルヴェーダを知りたいと思いました。
そして、そのドクターのいるケララ州のアーユルヴェーダ病院で勉強が始まりました。
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