『ケララ秘伝
暮らしのアーユルヴェーダ』
伊藤武・田村ゆみ共著
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『アーユルヴェーダと〇〇 vol.1 パンチャカルマ基本編』
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5:50 起床
入浴。昨夜に引き続き、お湯が出ません。
最近のインドは、太陽光で温水を作るシステムを導入する施設が増えてきて、こちらのアーユルヴェーダ病院でも設置しているのですが…。
基本的に暑いケララ。日差しのある時間は、水シャワーで充分気持ちがいいです。
でも雨季は、日中でも涼しくなることがあります。
太陽があまり出ないので、寒い時期にお湯の生産量が少ない。
更に、最上階のタンクに溜まったお湯が、部屋まで届くのに時間がかかるので、その間水を出しっぱなしにしていると、バケツ一杯ほどたらい流しすることになります。
昔カラリマッサージの師匠のお宅に滞在していたとき、「雨季にどのくらいの水が(井戸に)貯まるかで、その後の(季節の)水量が左右される。雨季から大切に使わなくてはダメ」と小学生の女の子に教わったので、たらい流しにすると心がちくちくしてしまうのです。
パンチャカルマトリートメント中は、冷やさないようにお湯を使わなくてはいけません。もったいないからと水を浴びてしまうと、治療の妨げになってしまう。葛藤しつつ、ぬるめシャワーを浴びました。
6:37 お腹が空いて、キッチンへ。
ラジェシ シェフに手ほどきを受けながら、米粉のクレープ ドーサ を9枚焼かせてもらいました。
ケララ料理は、ココナッツを多用します。オイルもココナッツです。
搾りたてのココナッツオイルを量り売りしてくれるお店があるのですが、そこで買ったものは自然の香りも味も長続きして、なぜか劣化が遅いんですよね。
7:30 お薬作りのアルン先生に、お薬を作る部屋(通称:メディシンキッチン)を案内してもらいました。
わたしがお薬作りを習った当時は、別の場所に病院があったので、ここのメディシンキッチンに懐かしさはないものの、やっぱりこの空気感が好きです。
大鍋に入っていたのは、クシーラバラオイル。
今作っているのは、ダンワンタリ カシャヤ です。
刻む前のグドゥチがあり、刻んでダンワンタリ カシャヤの鍋の上で乾燥中のグドゥチがあり、建物のすぐ外にはグドゥチが生えている場所がある。
続いて、作ったお薬を保管する場所を案内していただきました。
ここは撮影禁止です。病院で作られたお薬がたくさん並んでいます。
スタッフ数人で、出来たばかりのお薬をボトル詰め作業していました。
アルン先生は「ここのお薬は患者さんを治すためのものだから、正しい材料で伝統的なレシピで作られている」と言います。
市場に出回っているものの多くは、商業目的だから薄い。そうすると効果も薄い。
同じアーユルヴェーダ薬、同じ名称でも、中身が違うのです。
わたしは病院で治療に使っているものが好きです。市場のものの方が飲みやすかったりしますけど。
8:00 ごはん前のお薬。
変な器官に水分が入って、咳き込んでしまいました。こうなると、薬の味をしっかり感じてしまって、うぅーまずい!!
8:30 朝食
ドーサ3枚と、ほんのりピンクがかった辛味のないココナッツチャトゥニ。
見た目では「足りるかな?」と思ったけれど、2枚食べたらかなりの満足感を得ました。
ココナッツチャトゥニは、しゃばしゃばのゆるいタイプでした。ソースというより、味の濃いスープと呼びたくなってしまう。
こうして日々、大量のココナッツを摂取中。削りたてのココナッツのおいしさったら。幸せです。
ドクタージュエルに確認すると、グルカル と パラシニカダブ へ行ってよしと許可が下りました!
早速 グルカル へご報告。
9:15 ドクターとドクタージュエルの回診
横になって、腹音チェック。
血圧は100-60と低め。疲れてないし、目も舌もOK。
遺伝的に低めなんです。
9:25 食後のお薬
朝、変な器官に入ったせいで、アリシュタ もいつもよりおいしくありません。
10:00 部屋のクリーニング。
10:20 パラッカドのシヴァナンダさんに教わった、ナチュロパシー式マッドポットウォーター作り。素焼きの器に、きれいな水を注いで、一晩(今日の場合は夜まで)待てばできあがりです。
もともと重さのある素焼きのポットに、水をたっぷり注いだら、ダンベルレベルの重量級になりました。
12:40 ランチ
今日のメニューは、ぷっくりした チョール 、イエローダールと瓜のカレー、クートゥ、スイカ。
手食ではなく、スプーンで食べてみました。すると、チョールが大量に余りました!
スプーンだと、汁が多くても掬うことができるからですね。
多く思えるお米の量ですが、この水分をちょうど食べるには、これくらい必要ということ。
アーユルヴェーダでは、胃の中を、固形分1/3、水分1/3、空間1/3にすると消化にいいと言われますが、自然と固形分と水分が1:1になるのがうまくできてますね。
クートゥは、マスタードっぽい風味でオリッサやベンガルの風を感じました。
13:20 トリートメント用のユニフォームを買いに、ローカルバスで、最寄りの町プディアテルへ。
マラヤラム語の本と、ルンギ4枚、サリーの下に着るアンダースカート1枚を購入。
ケララ人にとっては、日常着がルンギ。着慣れているので、一枚の布を美しく着ています。
日常は服を着ていて、部屋着としてルンギを身につける北インドで活用されていたのは、布を輪に縫ったものでした。こうすると、ピシッとはしなくても、脱げたりはだけたりする不安が少ないです。
AROUND INDIAは、テイラーのGeetaさんにお願いして北インドバージョンにしてもらいました。
お支払は、受け取り時。
きよちゃんが選んだのは、シェブリマラ巡礼シーズンならではのアイアッパンルンギ、かっこいいー!
(後日、ルンギにしない方が良いことが判明!神さまやオームというマントラなど、大切なものは下ではなく上に置くべきだと教えてもらいました。「多分、外国人だから言われなかったんじゃないかな?」と友人だからこそのアドバイス。助かります。)
わたしは、ケララの人気映画 プリムルガンモデルを購入。
14:50 病院へ帰宅。
きよちゃんのトリートメント15:00からなので、セーフです。
パンチャカルマ中、久しぶりのお出かけだったので疲れました。
まるで病みあがりのような体の重さ。
16:10 シロダーラ終了
はっきり起きているけれど、寝ているような状態。記憶がほとんどありません。
16:30 入浴
終わって出かける準備していたら…。財布が無いっ!
最後に見たのはバスで支払い時。
あぁー、落としてしまいました!
いっぱい探したけれど、見つかりません。
セラピストやスタッフに報告。
バスのレシートは、一緒に出かけたきよちゃんに渡していたので、バスのIDがわかりました。バスのレシートは取っておきましょう…。
スタッフが、バスに乗って探しに行ってくれました。
せめてもの救いは、グルカル へのお土産を出すために、財布からスーツケースの鍵を取り出してあったこと。そのおかげで、スーツケースは開けることができました。
せっかくグルカルやご家族と再会だというのに、クレジットカード会社とのやり取りなどで時どきバタバタ💦数日で日本から新しいカードが届くそうです。すごいですね!
目的のお寺パラシニカダブへ行く前に、近くの自然のお寺に立ち寄りました。
普段は誰もおらず、建物もないお寺。サンダルを脱いで、力強く育つ木々の根っこを跨ぎながら、奥へ奥へ。とっても静かで気持ちのいい場所でした。
テイヤムが執り行われるとき、雰囲気が一変して、たくさんの人が集まるのだそう。この辺りは Bagavathi などテイヤムのお寺が多い一帯です。
パラシニカダブは、とても混んでいて駐車場が満杯。有料駐車場へ。
お参りして、ごはんは行列に並んで、お寺の食堂でいただきました。好物の モール カリー!パラシニカダブの食堂は、いつでも無料で巡礼者に振る舞われています。それなのに参拝料がほんのわずか。地元の人に尊敬され、誇りに思われています。
クレジットカードは停止・再発行して、月曜日には日本からインドに届くことになりました。すごい!
銀行のカードは、見つかった時に再度使えるようにするために、一時的に停止。
22:30 ドクターたちの回診。
帰宅が遅くなってしまったため、回診も遅めに対応してくださいました。感謝。
23:37 病院の銀行口座に、45000ルピー送金手続き。明日・明後日には着金します。
はー、今日は心も体も忙しい1日でした。
でも、慣れ親しんだ場所での長期滞在中で助かりました。
財布見つかりますように。おやすみなさい。
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