『ケララ秘伝
暮らしのアーユルヴェーダ』
伊藤武・田村ゆみ共著
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『アーユルヴェーダと〇〇 vol.1 パンチャカルマ基本編』
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パンチャカルマ日記2017 vol.3:アーユルヴェーダ病院初日、イフタール、院長先生の診察の続きです。
6:00起床。夜通し雨が降っていました。さすが今日から雨季になっただけあります。
ベッドに寝転がったまま、窓の外を眺めてぼーっとしました。
4階からの景色が素晴らしいのです。
朝日を拝みに行ってみると…やっぱりキレイ!
7:10になると、セラピストが部屋にギーを持ってやって来ました。
さぁ、パンチャカルマトリートメントの開始です。
ギーを飲むことで、体内のアーマや汚れたドーシャなどを緩める工程から始めます。
トレイに乗っているレモンを舐めようとすると「まだダメ」と止められました。
わたしの記憶違いかな?
ギーを飲む時は、目隠しをします。
理由は、量がわからないようにするためです。
でも、わたしにとっては見えていた方が飲みやすいので、目隠し無しでお願いしました。
カップを受け取り、気合を入れて一気飲み!
アレ?飲みやすい。
記憶では、すーーーっごくまずいイメージだったのですが、とろみのあるお湯かと思ったくらい飲みやすかったです。
あまりに飲みやすくて、30mlかと思ったら50mlでした。
9年前と処方されたギーの種類が違うこと、飲みやすい温度だったこと、体調、気分、過去の記憶が膨らんでた?いろんな理由で、あっけないほど楽な スネハパナ でした。
お湯を1カップ飲むように促され、続いてレモンを舐めました。
わたしの知っている手順とは違うなぁ??
飲んだ後も後味などできつかったイメージだったのですが、なんともありません。
前回は「ギー・油を大量に飲む」ということにショックを受けていたのでしょうか??
セラピストがポットでお湯を持ってきてくれるそうなので、少し生姜を入れるようにお願いしました。
9年前のパンチャカルマ当時、生姜を煮出したお湯(ジンジャーティ)を30分に一杯程度作って飲んでいたのが、すごく消化に良かったのです。
さて、ギーを飲んだ後はお休みします。でも眠ってはダメです。
音楽を聴こうかな?本を読もうかな?
先日サットグル(ヨガマスター)に教わったムドラー(ヨガの手印)をしましょう。
ムドラーの後、お湯を1杯飲みました。
なんとなく奥歯がキューっとする感じがあります。
8:05になると、セラピストが「お湯ちょこちょこ飲んでね」とリマインダーにやって来ました。
1杯飲みました。
8:15にドクターの回診がありました。シーリングファンの風が強いからと、弱めて行かれました。
8:40にまたお湯を1杯。ゲップするとしっかりギーの香りです。まだまだ消化していません。
8:50、部屋にセラピストが大勢やって来ました。
「お腹が空いたら教えてね。」
「窓もカーテンも閉めて、風も無くして過ごさなくちゃ。」
「洞窟の中にいるように過ごしてね。」
知りませんでした!
一回だけのパンチャカルマではわからなかったこと、習っただけではわからないこともいっぱい!
初めて気分でもっともっと知りたいです♩
奥歯がキューっとなり、ギーを内側から感じて気持ち悪くなってきました。
9:40にもドクターの回診。ちょこちょこ様子を伺いに来てくださいます。
お願いして、リフレッシュのためにレモンを少し舐めました。
ギーから味が変わって、ちょっとすっきり。
10:30ごろ、とても眠くなってきました zzz でも眠っちゃダメです。
気づくと、歯のキューっとした感じや気持ち悪さはどこかへ行っていました。
11:30、院長先生の回診がありました。
「お腹空いてない?」腹部を叩いて触診して消化具合をチェック。
「お湯飲みなさい」と言い残して、今月の生徒さんの卒業式へと向かわれました。
この時点で、ポット1杯分のお湯を飲み干しました。
11:45、セラピストが様子伺いにやって来ました。
まだお腹が空いていなかったので、もうお湯のおかわりをお願いしました。
続いてお湯を1杯飲みました。
ずっとゲップは出ていません。
12:06、ほんのりお腹が空きました。
9年前のパンチャカルマで、はじめて食事制限というものを体験しました。
この、消化が完全に終わるのを確認するという消化との対話をはじめてやりました。
それまでは、ごはんの時間だからとか、お腹がいっぱいじゃなければ食べれるとか、ただみんなが食べるなら今食べるみたいに、自分がすごくお腹が空いているかどうかというのはあまり重視してきませんでした。だから、完全に消化するというのが意外にわからないのです。
すごく重要だけど、パンチャカルマで困った!と思う方が多いポイントです。
9年前にアーユルヴェーダを学んでから(ナチュロパシーも少々)、調子が悪い時はごはんを抜くようにしてきました。だからか食事を抜いていることが辛くありません。
ただお腹が空いていないから、食べないだけ。
お腹が空いていないから、空かせるようにするだけ。
今回のインドの目的のひとつは、9年前のパンチャカルマとの違いを感じること。
パンチャカルマでの変化をどう感じるかということだと思っていたのですが、9年前の自分との違いという意外な側面も持っていました。うれしい!
とは言っても、喉が渇いていないのに飲むお湯。
飲まなくてはいけないお湯。
飲むのがイヤになってきました。
12:14に部屋のクリーニングがありました。
かわいい女の子連れの女性です。掃き掃除と拭き掃除。
洗濯用洗剤を分けてもらいました。
英語が通じなかったので、現地のマラヤラム語がもっと話せたらなぁと思いました。
こちらに来ているのですから、わたしがもっと勉強することにしましよう。
ファンを止めて、窓を閉めた部屋、だんだんもあーっと暑苦しくなって、居心地が悪くなってきました。
そんな時、院長先生がみえて「暑いね!!」とテラスに続くドアを開けました。すると、爽やかな風が通って気持ちも爽やかになりました。
部屋暗くするように指示を受けたけど暑いから開けたいとご相談すると「Your choice!選択するのはユミだよ」と笑いました。
わたしはこの院長先生からアーユルヴェーダを習ってきました。この方から教わることが好きで、この方がどう指示するかを知りたいのです。
いろんな指示、特にどれがに従っていいかわからない場合は迷います。だから私は、本当の先生は少ない方が良いと思っています。
さて、院長先生のいらっしゃる診察室へ行ってみましょう。
ちょうどお一人だったので、年末にお会いしたときから最近までの講座やイベントの写真をご覧いただいたり、タラブックス インドのちいさな出版社、まっすぐに本をつくるを発売された矢萩多聞さんから譲っていただいた絶版絵ときガイドインド―伝統・文化・生活のインド各地の文化について語り合ったり過ごしました。
楽しくて、リラックスして、どんどん消化が進んできました。
楽しい気持ちって元気になります。
ゴロゴロするのは疲れたので、無理のない範囲で動くことにしました。
9年前のパンチャカルマでは、病院内ではなく近所の家をシェアして住んでいたので、ゴロゴロしながらも病院に勉強しに行ったり、友人を送りに駅まで行ったりと、意外と身体を動かしていたのです。
16:15ごろ、お腹が空いたので院長先生に伝えると「念のため、もう1時間待ちなさい」と言われました。
「最初の二日が大切だからね」と。喜んで指示に従いましょう!
キッチンに新しいお湯ポットをもらいに行くと、しばらくして部屋に届いたのは熱々のお粥。なぜ??
でも、食べ物の匂いを書いだら更にお腹が空いたのでうれしいです。
マラヤラム語の勉強したり、ベッドでゴロゴロ。ゴロゴロ。ゴロゴロ……。
猛烈に眠くなってきました!危ういです。
消化完了で間違っていないようなので、そろそろ入浴することにしましょう!食べる前には入浴します。
アーユルヴェーダの代替石鹸ハーブパウダーで洗って気分もすっきり。
18:00に今日一回目のごはんです。
ピンク色のお米のお粥、パッパダム(パパド)、塩。
お粥の量はたっぷりだったので完食できませんでした。
続いて3回目のお湯ポットをもらいました。
そして3回目の排便。ゆるめ。
18:49に、ラマダン(断食)明けのごはん(イフタール、アフタール、ノーンブトラ)にお邪魔しました。
今日のメニューは、ボンダ、パランプリ、バナナ、デーツ。
わたしはスネハパナ中なのでいただきません。
イエメンの患者さんは、なんと125人家族だそう!!
1つ屋根の下に125人!どんなお宅なのか想像できません!
一番上のお兄さんが90歳、一番下の弟が45歳。
お料理は、4人の女性が担当。たった4人で毎日125人分!
4人まで奥さんを持てるイスラム教徒ですが、こちらのお宅はほとんどが一夫一妻か二妻とのこと。
ご家族全員が、同じ会社で働いているとのこと。
びっくり尽くしでした。
19:36になると、猛烈に眠くなりました。
今寝ると明日が早くなりすぎるので、21時までは起きてることにします。
あー、眠いー。仕事進みません。
20:00に、もう一杯お粥が届けられました。
お腹が空いてなかったので、院長先生に確認。
「お腹空いてないなら食べないように」とのこと。
食べないことにします。
20:15、夜の回診。ドクタージュエルとマネージャー。
「後で、昨日のコンサルテーションの続きをしましょう」とのことですが、
「もう、すごく眠くて…」と伝えると、すぐに対応してくださることになりました。
脈診と問診を受けて、これまでの気になっていたこと、生活のこと、いろいろお話しました。
ドクタージュエルは、とってもかわいらしくて、すぐ好きになりました。
脈診によると、今のわたしはヴァータピッタでした。
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