「ケララ秘伝 暮らしのアーユルヴェーダ」
伊藤武・田村ゆみ共著
パンチャカルマ日記2017 vol.3:イフタールと院長先生の診察
これから一ヶ月滞在する病院のお部屋
パンチャカルマ日記2017 vol.2の続きです。
夕方病院に着くとすぐ、お部屋に案内されました。
これから一ヶ月、わたしの部屋になるのは2階にあるValapattanam河を望む広々としたお部屋。(インドでは2階が1階)
ベッド、デスク、TV、ケーブルTV、クローゼット、バスルーム、エアコン、トイレットペーパー、ティッシュペーパー、コンセントに差す蚊よけ、バケツ、ジャグ、タオルが用意されていました。
- wifiパスワードはマネージャーか受付で確認する
- ランドリーサービスは、一回100ルピー。量は問わず。
他の患者さんに確認すると、アイロンなしで戻ってきたとのこと。きっと、お願いすれば別料金で対応可能? - チャイ 朝夕2回
- ごはん 朝昼晩 3食
トリートメント患者はベジタリアン食。生徒は卵あり。 - 生理用品は、可燃物は外のマシーンで各自焼却処分
詳しくは、【 女性限定 】インド相談室:生理用品をどうやって捨てたらいいですか?)をどうぞ。 - 部屋の掃除は、定期的にクリーニングスタッフが行う
みなさんにごあいさつ
こちらに来る前にお世話になっていたお宅のお母さまが持たせてくださった甘いお菓子Milk Peda(ミルクペダ)を、ドクター、スタッフ、生徒さん、患者さんへのご挨拶に配りました。
ちょうどいいタイミングで、チャイがきました。
セラピストが、大きなポットを持って各部屋をまわります。
別のセラピストに、アーユルヴェーダハーブガーデンを案内してもらいました。
カンヌール(カヌール)の友人たちに、到着の連絡を入れました。パンチャカルマの合間に、少しずつ会いに行きたいな。
断食明けの食事イフタール
中東のイエメンから治療に来ていたおじいさんと、付添いの甥っ子さんに、キチュラー(イエメンでは、シューファンまたはショルバと呼ぶ)やラマダン断食明けの食事について教わっていたら、18:45から始まるイフタール(マラヤラム語ではノーンブトラ)に誘われました。
ラマダンは断食として有名ですが、ラマダン月の一ヶ月、日の出から日没まで飲食物を口にしないという慣習なので、毎日日没後に断食明けのごはんをいただきます。
病院にいる、イエメン、パンジャブ、アーンドラ・プラデーシュ、ケララの男性たちのイフタールに参加。
近所のモスクから、礼拝を呼びかけるアザーンが聞こえてきました。
念のため時間を確認。18:50を過ぎていたので、食事開始。
イスラム暦は日没から一日が始まるとのことで、この断食明けの食事が一食目になります。
最初に栄養たっぷりのデーツを1つ食べます。イエメンの特別なデーツでした。
その後は好きなものをいただきます。
こちらの病院で作った、イーダッパランポリ(丸くて甘い揚げ物)、カーイッポーラ(ケーキ)、ウーリワダ(玉ねぎのワダ)、ロッティワティエ(甘くないフレンチトーストのようなもの)、バナナ、マンゴーと盛りだくさん。
飲み物は、イエメンのアラビックコーヒー(ガワ Gahwa)。色は透明で少し緑がっていて、味はお茶のようなジンジャーティのような感じ!甘みも入っていません。これをコーヒーと呼ぶのですね!
あとレモンウォーター。
アーユルヴェーダ病院の夜ごはん
イフタールを終えて部屋を出ると、病院スタッフから、食事用のプレート・カップ・器(カトリ)・スプーンを手渡されました。
ごはんは、4階でブッフェスタイル。好きな量をいただいて、自分で食器を洗い、部屋にキープして毎回持ってくるシステムとのこと。
(後日、ブッフェ形式は生徒さんのみで、患者さんは部屋に食事が届けられるシステムと判明)
イフタールでいっぱい食べたばっかりですが、どんなお料理が並んでいるか気になるので行ってみましょう。
用意されていたのは、茶色のドーシャ(パリッと焼くマサラドーサなどと違い、家庭的な柔らかいドーサ)、緑豆のカレー、マンゴー。
わたしは、小さなドーシャ1枚と好物の緑豆カレーを少々味見しました。
マンゴーは、切らずに丸ごと置いてありました。ナイフ無いけどどうするのかな?
もうすぐこちらを去るみなさんは、外のお店で買ってきたごはんを楽しんでいました。
ここ数日シェフが不在とのことで、ごはんがちょっと寂しい内容のようでした。
限られた環境にいると特に、ごはんの時間は大切なお楽しみですからね。
先日お会いしたヨガマスター(Satguru)が「おいしいものを食べるから不健康になる」と仰っていました。舌を喜ばす味で食べてはいけない。
とってもわかります。頭では。わたしは、時々なら、おいしくなくて健康もいいけれど、できればおいしさと健康を両立させたいと思ってしまいます。
添加物で旨味いっぱいのような、おいし過ぎる必要はないのですが。
院長先生の診察とお薬の処方
さて、いよいよ2008年から9年ぶりのパンチャカルマ開始!
雨季であるモンスーンは、パンチャカルマ という浄化療法のベストタイミングとされています。
明日がモンスーン到来予想日だったので、合わせて来ました。
お忙しい院長先生との診察がはじまったのは、夜9時。
自分のことを思い出しながら、どんな不調があり、どの部位に起こり、いつから始まり、どんなときによく現れるのかなどをお伝えしました。
消化に効きそうな味のお薬が院長室に届けられました。
翌日から始まる スネハパナ というトリートメントで飲むギーの処方が決まり、その後のトリートメントプランは、改めてじっくりということになりました。
とにかく今日は消化力を上げて、しっかりと休みます。