『ケララ秘伝
暮らしのアーユルヴェーダ』
伊藤武・田村ゆみ共著
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『アーユルヴェーダと〇〇 vol.1 パンチャカルマ基本編』
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AROUND INDIAがジガルタンダ(タミル語 ஜிகர்தண்டா)と出会ったのは、はじめてチェンナイに行ったとき。
たしか、2010年ごろのこと。
Murugan Idlli shopというお店で夕飯を食べていたら、子供も大人も、やけに頼む飲みものがありました。
「ジガルタンダだよ」と教えてくれた、その飲み物はシェイクのように見えました。
飲んでみると、甘くて濃厚なドリンクをベースに、アイスがトッピングされたシェイクでした。
写真では上の方に見えている、なにかプルっとするようなしないような、不思議な食感のものが入っていました。
正体は、アーモンドの木から取れる樹脂でした。
別名:アーモンドピシン、Almond pisin、アーモンドガム、Badam pisinなど。
アーモンドピシンは、乾燥した状態で売られていて、それを水で膨らませて使うそうです。
バブルトゥリーの樹脂と思われるGondというものは、西葛西で売っていました。こちらも食べ物です。
アーモンドピシンのみならず、インドでは冷たい飲みものに、このようなつるんとした食感で、水を含むと膨らむ性質のあるものを入れる傾向があります。たとえばバジルシード、あとガーデンクレスシードもそうです。
つるんとした食感が涼しさをもたらし、夏に失われがちな水分を効率的に補給・保持することができるからだろうと思います。
ジカルタンダは、本場はタミルナドゥ州のマドゥライ。
1970年代に、Sheik Meeranさんが手押し車で売り始め、2021年にはタミルナドゥ州で200店舗にも拡大。
お店の名前は、Famous Jigarthanda(フェイマス・ジガルタンダ)です。
ジガルタンダは、Jigarがヒンディー語で心。Thandaが冷たいを意味し、心に涼しさをもたらすという意味がある夏の飲み物なのだとか。
ジル・ジル・ジカルタンダという、かわいらしい愛称も持っています。
マドゥライが有名ですが、北が発祥という説もあるそうです。
アーユルヴェーダ的には、冷やす飲み物なので、夏・暑い時・体質ではピッタにおすすめ。
材料は、アーモンド樹脂、ナンナーリシロップ、アイス、牛乳、濃縮ミルク(コヤ)と、カパ体質の人は控えめにしたいものがいっぱい入っています。
本場マドゥライのお店や作り方は、動画でどうぞ▼
こんなマニアックな飲みものが、日本でも飲めるお店があるんです。
気になる方は、スリマンガラムへどうぞ。
アーモンドピシン(樹脂)について詳しくは、Almond Gum Recipes and Health Benefits でどうぞ。
ジカルタンダについては、In search of Madurai Jigarthandaや
The legend of Jil Jil Jigarthanda
Jigarthanda- Madurai’s Legacy Beverage Brand In Its True Cultural Spirit
作ってみたい方は、レシピをチェック。
Jigarthanda Recipe | Jigarthanda Drink – Sharmis Passions
AROUND INDIAに掲載しているインド料理屋さんマップです!地名からお店情報を探してみてくださいね。