『ケララ秘伝
暮らしのアーユルヴェーダ』
伊藤武・田村ゆみ共著
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『アーユルヴェーダと〇〇 vol.1 パンチャカルマ基本編』田村ゆみ著
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2017年春、アーユルヴェーダの浄化療法パンチャカルマを受けることに決めました。
そして、その準備の一環として、西洋医学の総合病院で健康診断を受けました。
身長、体重、血圧、視力、聴力、大便検査、尿検査、子宮細胞診、血液検査、心電図、エコー、バリウムによる胃の検査、レントゲン、触診、問診
検査の結果、小さな異常が見つかりました。
一つ目は胸。エコー検査では異常なしでしたが、エコーの先生も触診の先生も感じた違和感。
次回の健診では、マンモグラフィを受けることを勧められました。
二つ目は小さなポリープ。とりあえず放置して構わないそう。
三つ目は肝臓。血液検査の結果、「肝機能異常」で「要再検査」でした。
「異常」というのは響きが強いですね。ちょっとドキドキしました。
インドに行く直前でしたが、すぐ大きな病院で検査を受けました。
再検査の結果、数値の低さは体質的なものと思われ異常なし。
生活面や食事など、今後のためにアドバイスをお願いしましたが、「そのままで問題ない」とのことでした。
わたしの身体には、今回異常と出た肝機能だけでなく、血圧、脈拍、心電図など、データの上では異常を示す項目がいくつかあります。
血圧・脈拍・心臓は、遺伝だということがわかっていて、遺伝元がそれぞれその異常値で元気です。
遺伝だと知る前は、毎回診察のたびに心配されていました。理由を探られ、注意をするように促されていました。
一般的には異常な数値でも、わたしにとっては普通の状態なのです。
ちょっと時間は飛びますが、パンチャカルマを終えて日本に帰国後、体重計に乗りました。
行く前に測った値から、どう変化したでしょうか??
驚いたことに、体重・体脂肪・BMIは、出発前と1g・1単位も変わっていませんでした!
1ヶ月パンチャカルマという浄化療法を受け、生まれて初めてほぼベジタリアンで過ごした日々。
ヨガをして、筋肉の付き方も、明らかに行く前と後では違います。
でも、数値はまるで変わっていませんでした。
どこかが減って、どこかが増えて。同じ数値になってしまうマジックです。
そして、現在パンチャカルマ終了から4.5ヶ月経ちました。
前回の健診から7ヶ月。再度同じ病院で健診を受けました。
前回指摘された胸の違和感。今回、マンモグラフィと触診で調べましたが、なんと消えて無くなっていました。
胃の検査では、胃も腸もとてもいい動きをしていると褒められました。
視力は少し上がっていました。遠くを見る力は上がっていても、実際は近くを見る力が下がっていることは、視力検査には出ません。
血液検査などの詳しい結果はまだわかりませんが、健診時のお話では全体的に問題はありませんでした。
続いて、インドとシンガポールで受けた東洋医学の診察で見えた私の悪い部分です。
インドに着いて、パンチャカルマの前に受けたのが、南インド・ケララ州の少数部族に古くから伝えられてきた療術・マッサージでした。
部族の先生の脈診・触診などで指摘されたのは「胃」。
マッサージ用のオイルを処方されました。
当日の様子は、「ケララの深森の部族に伝わる伝統療法(診察・手相・オイルマッサージ)」をどうぞ!
2007年に初めてこの先生のオンラインコンサルテーション(問診)を受けた時、「胃」の悪さを指摘されました。
処方された薬を飲み、長年苦しんでいた重い重い生理痛とさよならすることができました。
オンラインコンサルテーションの様子は、「パンチャカルマ日記2008 vol.1 日本で受けたアーユルヴェーダの問診と治療」をどうぞ!
2017年、2度目のパンチャカルマ。
そのときの診察でも、指摘されたのは「胃」!!
ちなみに、普段胃の調子は悪くありません。痛みもなく、朝はお腹が空きます。
調子の悪さを感じていないので、診察時に不調としてお伝えもしてはいないのですが、やはり「胃」の悪さを告げられました。
診察当日の様子は、「パンチャカルマ日記2017 vol.3:アーユルヴェーダ病院初日、イフタール、院長先生の診察」をどうぞ!
パンチャカルマ後、シンガポールで南インド・タミルナドゥ州に伝わる伝統医学シッダ Shiddhaの脈診を受けました。
こちらでも、先生に指摘されたのは「胃」!!
他のことはほとんど言われず、とにかく胃でした。
診察当日の様子は、「南インドの伝統医学「シッダ Siddha」の脈診と処方」をどうぞ!
東洋医学の3人の先生、みなさんに指摘されたのは胃。
東洋医学的にみて、明らかにわたしの胃は良くないのです。
西洋医学では、バリウムを飲んでも、9年前のパンチャカルマ前に受けた胃カメラでも、わたしの胃に異常は見つかりませんでした。
反対に、アーユルヴェーダ・部族・シッダなどの東洋医学では、西洋医学で見つかった小さなポリープは見つかりません。
「わたし」という人間。
なんだか、西洋医学と東洋医学では、根本的に見えているものも違うようです。
わたしの生理痛は、西洋医学では「子宮を取らない限り治らない。妊娠したら少し良くなるかも。循環器官(心臓)によるもの。鎮痛剤を飲み続ける。」という診断でした。
当時は高校生。医師によって診断が違う可能性を知らなかったので、治らないもの・このまま薬を飲みながら付き合っていくしかないものなのだと思いました。
15年間、ずっと強い薬を飲み続けました!
そんな時出会ったアーユルヴェーダで、胃をケアする薬などを飲んだら2ヶ月ほどで治ってしまいました。
ありがたいことに、痛み・消化不良・食欲不振などの自覚症状はありませんが、今でも指摘されるので胃の悪さはまだ健在。気をつけた方がいいですね。
また、西洋医学と東洋医学では、「悪い」の意味も違うように思います。
うまく機能していないとか、弱いとか、胃が原因で他の部分に影響を及ぼしているとか、そんなイメージ。
一つの側面からでは見えないことが、角度を変えると見えてきます。
アーユルヴェーダ、シッダ、部族の東洋医学は、根本的に同じ側面が見えているようです。
西洋医学は、真反対のものが見えているようです。
どちらも使えば、2方向から見ることができるのです!すごいですね!組み合わせない手はありません。
東洋医学は、神秘みたいに思われることも多いですが、西洋医学の環境で育ったわたしたちには不思議に思えるだけで、決して魔法ではありません。先人たちが自然に寄り添って利用して育ててきたもの。
もしあなたが長引く不調を抱えているなら、ひょっとすると角度を変えれば違う形で見えるかも。実は、意外と簡単にその痛みや不調を手放せる可能性もあるのです。
元々日本にあった東洋医学。
西洋医学に置き換わる時代については、お祖父様が当時のお医者さんだった手塚治虫のマンガで楽しく知ることができます。
今は両方を選択することができるありがたい世の中です。