南インドの伝統医学「シッダ Siddha」の脈診と処方|シンガポール・リトルインディア

南インドの伝統医学シッダの脈診

はじめてのシッダ医学

シンガポールのインド人街「リトルインディア Little India」を彷徨っていると、Siddhaの文字が目に留まりました。
Siddha Medicine = シッダ医学とは、南東インド・タミルナドゥ州で大切にされてきた伝統医学。
インドの伝統医療省AYUSHのSです(アーユルヴェーダ・ヨガ・ユナニ・シッダ・ホメオパシー)。

AROUND INDIAの田村がアーユルヴェーダ・ヨガ・カラリパヤットゥマッサージを学んだ南西ケララ州カヌールでは、シッダ医学を目にしたことがありませんでした。

2017年春にPVAアーユルヴェーダ病院で友人になったのは、アーンドラ・プラデーシュ州でシッダ系のお薬を作っている人。だいぶ身近なものになりました。

Palm leaf manuscripts say that the Siddha system was first described by Lord Shiva to his wife Parvati. Parvati explained all this knowledge to her son Lord Muruga. He taught all these knowledge to his disciple sage Agasthya. Agasthya taught 18 Siddhars and they spread this knowledge to human beings.貝葉文書(椰子の葉に書き残された昔の文書)によると、シッダ医学は、シバ神(Lord Shiva、ガンジス川はシバ神の頭から出ていると言われている破壊の神さま)から妻のパールヴァティーへ、パールヴァティーから息子のムルガーへと伝えられ、ムルガーからアガスティアという聖者に伝え、そこから18名のシッダーに伝えられ、18名のシッダーが人民に伝えたとされる。

シッダーとは、シッダ医学で重要視されている8つの自然超力(Ashtamahasiddhi)を得た者

Wikipediaより

アーユルヴェーダのはじまりは、ブラフマー神が気づいたもの。
説明を見る限り、シッダのはじまりもシバ神が伝えたもの。
どちらも、誰かや、どの神さまかが作ったものではないというのも共通していますね。
アーユルヴェーダは元からあったもの。そして、数千年間残ってきた理由のひとつだと思っています。

シンガポールのインド人街で見つけたシッダ医学の診療所

さて、シンガポールで見かけたシッダ医学の診療所ですが、診療項目の一番目に書かれていたのがPulse Consultation(脈診)でした。
診療所の中は覗けませんでしたが、外に多数のサンダルが脱ぎ捨てられていたので、人気のようでした。
とりあえず時間がなかったので、場所と内容を記録して一時退散。

南インドの伝統医学シッダの診療所

脈診の流れ

後日、改めて脈診を受けに行きました。
アーユルヴェーダに慣れていて、思わず自分のことを話そうとすると先生に制止されました。
先生がわたしの手を取り脈を診て、「胃」が良くないことなどを指摘されました。
そして「これが脈診だよ。じゃあ気になること言って」と。
問診ではないので、脈診による先生のお見立てを伺い、続いて自分の不調などを伝えるという流れでした。
脈診→問診→処方
南インドの伝統医学シッダの脈診を受けるAROUND INDIA田村ゆみ

シッダ医学のお薬

胃の悪さに対して、薬を処方されました。
マッサージなどのトリートメントについて伺うと、わたしの場合、薬が良いとのことでした。

薬はすべて粉末。
カプセルに入ったものが4種と、粉のまま飲むものが2種です。
アーユルヴェーダだと煎じ薬・薬酒・オイルなど液体が多いので郵送や持ち運びが大変なのですが、シッダ医学は、薬品棚を見ても、粉の割合が圧倒的に多くコンパクトでいいななどと思っていました。

アーユルヴェーダの場合、バスマ Bhasmaという鉱物から作られるお薬は作用が強いので摂取量はほんの少量でした。鉱物を多く使うシッダの粉薬も、この小さな小さなスプーンに半分とのこと。似ています。

高級なお薬になると、シンガポール価格で30万円ほどとのこと!
物価が高いシンガポールなので、本場タミル・ナードゥ州より高くて当たり前ですが、高いですね。笑金などの高級な鉱物が原料なのかもしれません。

シッダのお薬作り風景。

南インドの伝統医学シッダの伝統の薬作り

ドクターの修行時のお姿。瞑想も多く行うのだそう。

南インドの伝統医学シッダの修行中のお姿

お薬以外に教わったこと

床に座って、グル(師匠、先生)に教わったという特別なプラナーヤマを習いました。

南インドの伝統医学シッダ、ドクターの席

ゆっくりと呼吸をすることの大切さ、毎日自分をのんびりさせる時間をもつこと。
テレビ・パソコン・スマホなど、情報がバンバン入ってくるものから離れる時間をもつことの大切さなど、再認識しました。

目を閉じて、呼吸に心をすます。とっても気持ちいいこと。安らぎを与えること。
明日じゃなくて、今日から変えよう。そんな風に思いました。

その他、指導されている健康におすすめの習慣 General Guidelines to keep ourselves healthy

  • 日の出前に起床する
  • 朝/夕に散歩など簡単な運動
  • 朝ごはんを食べる – 1日のはじめの食事
  • 夕食は軽く済ます – 米は食べない
  • 飲み込む前に良く噛む
  • 週二回オイルバス(オイルマッサージをする。やり方はこちら
    男性は、水曜日と土曜日
    女性は、木曜日と金曜日
  • 毎日排便する
  • 6-8時間の睡眠
  • 月に一度、日の出から日没まで断食する
  • 半年に一度Bedi薬を摂り、腸をきれいにする

シッダ医学、脈診の本

シッダ医学や脈診についての本を集めました。
左三冊は日本語、4冊目はアーユルヴェーダ医師Vasant Lad氏の英語本です。

南インドの伝統医学 (アーユルヴェーダ叢書)  ババジと18人のシッダ―クリヤー・ヨーガの伝統と自己覚醒への道  脈診習得法(MAM)だれでも脈診ができるようになる  Secrets of the Pulse

診療所詳細

名 称 Siddha Maruthuva N Ayurvedic Pte Ltd Facebook
電 話 +65 6297 8569
時 間 10:00 – 13:00、16:00 – 20:00
住所・地図 25 Madras Street
最寄り駅:Little India MRT Station

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YUMI TAMURA

アラウンドインディア 田村ゆみ。日本とインドを行き来しながら、暮らしに取り入れるアーユルヴェーダや元気の知恵を探っています。

インド政府認定アーユルヴェーダ・パンチャカルマセラピスト。ケララ伝統武術カラリパヤットゥ・セラピスト。元インド号編集長。ケララ州のアーユルヴェーダ病院PVA Ayurveda Japan日本代表。著書『暮らしのアーユルヴェーダ』

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