『ケララ秘伝
暮らしのアーユルヴェーダ』
伊藤武・田村ゆみ共著
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『アーユルヴェーダと〇〇 vol.1 パンチャカルマ基本編』
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「ローラープリントテキスタイル インドの布への憧憬と産業革命がもたらしたもの」編集の野瀬奈津子さんは、インドのかわいいもの好きは、絶対覚えておいて欲しいお名前。
すてきな文化発信の立役者です。
その野瀬さんが発信するもののひとつが、ローラープリントテキスタイル(銅ローラー捺染)という手法を用いたインド布です。
きっと今後、きますよ。
それまでの定番であったブロックプリント(手彫りの判をひとつずつ押していく手法)の存続をおびやかしたほどの発明だったのが、機械刷りのローラープリント布!
プリントする機械を「より良いものを」「より複雑な色や模様を」と切磋琢磨して開発する人々。そのローラープリント布の歴史には、実は日本も大きく関わっていたことがわかります。
文章と共に楽しめるのが、インドのラジャスタン州ジャイプルのアンティーク商サバーシュ・シャルマ氏とジャティン・シャルマ氏親子のコレクションの数々。
それらは”世界各国でプリントされ、インド亜大陸の地元業者の元に送られてきたサンプル”たち。
水玉やストライプ、和風、ヨーロッパ風、幾何学模様など、その模様や色合わせは、どこか現代の日常着として用いられているルンギ(腰巻き布)に影響を与えているように感じました。
そしてローラープリント布の魅力を語る上で、重要な役割を担うのがラベル!
これがとってもかわいい。コレクターがいるというのも頷けます。
神様のイラストが描かれたラベルは、当時のインド人がお宅の祭壇に飾るのが流行っていたそうですよ。
微笑ましい光景が目に浮かびます。
本の装丁もすばらしい。布目が見えますか?
機械でプリントした輸入布の普及により、インドの手工業の存続に不安を感じたマハトマガンジー。
自分たちの布は自分たちで作ろう!という活動につながっていくのですね。
インド布好きは、知っておきたいローラープリント!
お見逃しなく。