『ケララ秘伝
暮らしのアーユルヴェーダ』
伊藤武・田村ゆみ共著
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『アーユルヴェーダと〇〇 vol.1 パンチャカルマ基本編』田村ゆみ著
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AROUND INDIAは、バウルについてぜんぜん詳しくはないのですが、はじめて知ったのが2009年ごろ、横浜のディワリというインドフェスティバルのときでした。
山下公園のコンクリートに薄い敷物を敷き、歌っているひとがいました。
その人は、観客がいようがいまいが関係ないかのように、情感をこめて歌っているように見えました。
抱えている楽器も、はじめて目にするもの。
それがバウルという存在だと知りました。
バウル Baulは、AROUND INDIAがアーユルヴェーダでよく訪れるインド南西部に位置するケララとは、真反対の北東にあるベンガル地方で息づいてきたベンガル地方の文化でした。
2005年には、ユネスコの世界無形文化遺産に登録されたバウルは、吟遊詩人と表現されることが多いですが、カーストも宗教も超えた行者/修行者。
「The Path〜パルバティ・バウル 風狂の歌ごえ」監督 阿部櫻子さんによると、バウルと言ってもひとりひとりスタイルが微妙にあるいはかなり違うのだそうです。
主人公のパルバティ・バウルが、まだ普通の少女だった15歳のときからのご友人である監督でさえ、「バウルのことは、映像で撮って見てやっとわかってくるように思う」と言います。
奥深い…。
ただ「とにかく、彼女の歌ごえが魅力だから、とにかく歌を聞いて欲しいという気持ちで作った」という「The Path〜パルバティ・バウル 風狂の歌ごえ」
ぜひ映画館でその魅力に触れてください!
私がインドに留学していた時、ルームシェアをしていた友人が、
自らのバラモンという地位を捨て、バウルという吟遊行者になり、その足跡を
彼女の来日公演を柱に描いた、76分のドキュメンタリーです。
パルバティ(当時の名前:モウシュミー)は芸術大学の受験に失敗。バラモンとはいえ、裕福ではなかった彼女は、浪人して来年の受験に備えるため、見ず知らずの外国人、阿部櫻子にルームシェアを申し込む…
しかし合格した大学は吟遊行者になるために退学。師匠に弟子入りするが、習ったのは1年に1曲だけ。次に弟子入りした師匠は1日に44曲も教えた。そして物乞いという試練…。「気が触れた」という意味を持つ「バウル」の修行を、パルバティは、東京、京都の公演のなかで語り始める。
ヒンドゥー、イスラム、仏教の影響を受け、カーストも否定するバウル。郡上公演ではパーカッショニストの土取利行と共演を行い、自ら曲をつけた8世紀の仏教詩を舞い歌う。次第に「風狂」といわれるバウルへの道のりが紐解かれていく。
カーストなどしがらみが強いインドで、最高位のバラモンカーストとして生まれ育ったパルバティ・バウルが、物乞いなど数々の試練を乗り越える…。
カースト制度が表向きは廃止された現代でも、バラモンカーストの人から物を受け取るとき、少し上から落とすようにして相手の触れないようにすることがあります。
ケガレを避ける日常は、脈々と引き継がれ染み込んだものなのです。
最下位のカーストのお宅へ出向き、ごはんを分けてもらうことも、それを体内に入れることも、想像を絶する葛藤があったことでしょう。
でもそのことを、語るパルバティ・バウルはとてもキュートです。
上映期間は、8月5日から8月18日。
豪華なトークショーも目白押しです。
8㊋ 藤田一照(曹洞宗僧侶)
9㊌ ピーター・バラカン(ブロードキャスター)
10㊍ 梶原徹也(元 THE BLUE HEARTS ドラマー)
11㊎ 中納良恵(EGO-WRAPPIN’ミュージシャン)
12㊏ 山口智子(俳優)×井生明(『Listen.』南アジ ア編コーディネーター/まちかど倶楽部)
13㊐ 山田タマル(シンガーソングライター)
8月4日から、Motion Galleryクラウドファンディングがはじまります。
11月の来日公演を撮影し、さらにバウルを深掘りしていくそうです。
11月には、映画の主人公パルバティ・バウルさん本人が来日します!
東京、花巻、那智の滝、岸和田、郡上八幡、日本各地を巡り公演やワークショップが行われます。
監督 阿部櫻子さんによる本。1990年代にインド留学時に、バウルになる前の15歳の画学生を目指すパルバティ・バウル(本の中ではラクシュミーとして登場)との同居生活を通して、人物像やお二人の深い関係などが見えてきます。
3歳からはじめたというカタック・ダンス、絵、言葉、取り込んできたあらゆる表現が融合して、バウルという形で溢れ出しているように感じました。
本に出てくるエピソード、たとえば蓮を見にいったときの様子が、バウルとして来日時に日本の庭園を見にいったときの様子など、幾度もシンクロしました。映画と合わせて楽しむのがおすすめ。
バウルとは?はこちらもチェック。
パルバティ・バウルのCD。
名称 | ドキュメンタリー映画「The Path〜パルバティ・バウル 風狂の歌ごえ」 |
会場 | ポレポレ東中野 |
時間 | 上映時間 14:10〜(76分) トークショー 15:30〜(30〜40分) |
住所・アクセス | 東京都中野区東中野4-4-1 ポレポレ坐ビル地下 JR中央線、都営地下鉄大江戸線「東中野」駅より徒歩約2分 |