インドはコワイ?!現地で聞いた危険事例と防御策

[更新情報] ・2017年9月3日 8. 嘘をつく・だますに、デリーの旅行会社シゲタトラベル発行の危険事例と対策マンガを追加しました。デリー駅付近の悪徳旅行会社にご注意ください。
インドを安全に旅しよう

インドの危険度

「インドって怖くない??」
「女性一人で行って平気なの?!」
とよく聞かれます。

インドが日本のニュースで取り上げられるのは、女性の被害、山道での事故、電車事故…。
バラエティでも、ヨガや宗教のキャッチーな部分や、変わった部分を取り上げられることが多いので、変な国、怖い国、キケンな国、不衛生な国というイメージを持たれるのは仕方がないことだと思います。

AROUND INDIAも、インドに行く前はやっぱり「怖そう」「気を許してはいけない」イメージを持っていました。
大都市ムンバイでは、ドキドキ。
でもアーユルヴェーダの目的地である南インド・ケララ州カヌールという町は、優しい人がたくさんいる場所だったのです。果たして、

インドは怖い国?それとも怖くない国?

ケララ州カヌールから飛び出して、インド各地を旅してみると、安全度は旅のスタイルによって大きく左右されることがわかってきました。

危険度高め

ガラの悪い場所や人、深夜、飲酒、薬、露出の多い格好、女性一人、都会、観光地、聖地など

危険度が低め

日中、数人で行動、人通りがある場所、露出の少ない格好、お金持ちに見えない格好、現地人のような服装、裕福なエリア、外国人がほとんど来ない田舎など

意外に低い、重犯罪率

殺人の犯罪率は、210ヶ国中118位(世界の殺人発生率 国別ランキング)と日本人がよく行くアメリカの105位より低く、命に関わるような事件は比較的少ないのがわかります。

安全対策

どんな場所でも、100%安全はありません。だからきちんと対策をしておきましょう。

外務省「たびレジ」に登録する
たびレジたびレジを登録するメリット

滞在国・地域での大規模な事故・事件が発生した場合には、在外公館から緊急一斉メールが発信され、場合によっては安否確認等のための連絡があります。

3月にインド情報の登録したのですが、以来2回ほど、危険が高まった地域の状況や対策などのメールが届いています。危険の中には災害情報も含まれます。

外務省の「海外安全アプリ」を入れておく

外務省海外安全アプリ現地でスマートフォンを使う方は、アプリを入れておくと携帯のGPS機能を使って自分のいる地域周辺の海外安全情報が表示されます。

海外旅行保険に加入する

AROUND INDIAが、いつも利用しているのは損保ジャパンOFF
クレジットカードに付帯している保険の足りない部分を補えるオーダーメイドプランで加入することができます。

カード付帯の保険は、怪我は充実していても病気はあまりカバーされていなかったり、旅行代金を支払った場合のみ適用されるなど条件が異なるので気をつけてくださいね。

海外発信のニュースをチェック!

日本から発信される情報は、遅かったり制御されていることもあるので、緊急時は海外メディアのニュースもチェックしてみましょう。

危険事例

AROUND INDIAがこれまで耳にした事例と、その防御策についてまとめました。

  1. テロ
  2. 睡眠薬強盗
  3. レイプ・セクハラ
  4. 泥棒
  5. ボッタクリ
  6. 交通事故
  7. 野犬に噛まれる・狂犬病
  8. 嘘をつく

1. テロ

インドにいると、テロ対策を目にしたり、テロの危険性について耳にしたりすることがあります。

ケララでは、遠くの都会の出来事という感じでしたが、都市部では日本よりずっと現実的。お金持ちの家の前に守衛さんがいたり、大きなお寺の前に監視棟があったり、空港のセキュリティが厳しかったり、地下鉄に乗る時は飛行機のように荷物のX線チェックを受けたりします。

防御策

テロの起こりやすい場所は、人が集まる場所、例えばホテルや巡礼地、お祭やイベント、選挙などだと言われています。

日本の外務省が発表する情報を受け取れるようにしておき、危険度が高まっている地域には近寄らないようにしましょう。
現地のニュースもチェック!
現地で行きたい場所を相談すると、「その地域、今危ないよ」と知人に安全情報を確認してくれることも多いです。滞在しているホテルなどで話してみるのも良いでしょう。

2. 睡眠薬強盗

プライベートガイド(免許を持っていない人、偽物の免許を持っている人、その辺で知り合った人)が、数日案内して仲良くなったところで飲み物に睡眠薬を入れ気を失わせ、現金など貴重品を奪うという手口。
ある日本人は、現金数十万円を盗まれ、路上で眠り込んでいるところを保護されました。

防御策

使われた飲み物はラッシー。味が濃くて睡眠薬を入れてもわかりにくいのだそう。
あえて信頼を得た上での犯行のため、相手を疑うのは良くないという日本人の優しさを突く方法です。

買ってきてもらうのではなく、自分で直接買う、買うところに一緒にいるのが安心です。
万が一盗まれたときのために、現金は分けて持つ。連絡先は別に持っておく。

絶対に大金を入れている場所を見せない/教えないようにしましょう。
他にも、きちんとした会社を通してガイドを手配する、自分だけしか知らない身元が不確実な人を信用しすぎない。
一緒に写真を撮る、相手の身分証明書の写真を撮らせてもらう、常に家族など誰かに報告しているように連絡をする、パスポートの原本はセーフティボックスなどに保管しコピーを携帯する(これはインド人から強くおすすめされました)。

インド人もエマージェンシーマネーだと、財布のあらゆるポケット、洋服のポケットなど、100ルピー札をあらゆる場所から出して見せてくれました。

3. レイプ・セクハラ

狙われてしまったら、きっと避けるのは難しい‥。だから狙われないようになんとか防ぎましょう!

レイプに対する認識

南インド・ケララ州の会社経営の友人を京都で案内していたとき、ミニスカートの女子高生が階段を跨ぐように立っているところに遭遇しました。
その姿を見て「彼女は何をしているんだ?(犯罪率の少ないケララ州であっても)レイプされても、彼女から挑発したんだから仕方がないと思われる」と言っていました。彼は、外国人の友達も多く、海外にも行っていて教育も高いです。
ショックでしたが、そういう認識だというのが事実なのでした。

誤解されやすい日本人女性

インドでよく聞くのは、日本人は男女ともに優しいということ。
笑顔を向けることや、目を見て話すこと、聞く耳を持つことなど、すごく優しく感じるのだそう。
日本では「目を見て話す」ことは良いことと教わり、かたや地域によっては嫁ぎ先の家族に対しても顔を見せないという常識がある国。
文化の違いからくるものですが、変に好意を持っていると勘違いされないように気をつけましょう。

日本人男性へお願い

どうか、日本の性事情を誇張してインド人男性に伝えないでください。
「日本人から聞いた」と変な話をしてくる人、結構多いです。

防御策

思っている以上に、露出やスキンシップは控えた方がいいです。
距離を取る。目をあまり見ない。男女でいる場合は、女性に話しかける。

特に、お酒を飲んでいる人、団体、お祭は調子に乗りがち。
人混みや深夜も、女性はできるだけ一人にならないようにしましょう。
女性ひとり旅の場合、家族連れやおばさんの近くにいる(一緒に行動してもらう)のがおすすめ

インド人に教わった防御例

現地女性と一緒にタクシーに乗った時、彼女は夫に電話で報告。
そして車内のID番号を写真に撮るように言われました。彼女はいつもそうしているそうで、抑止効果が高いそうです。

デリー警察の緊急通報アプリHimmatデリーに限りますが、インドの携帯番号をお持ちの場合、デリー警察の緊急通報アプリ「Himmat!」もあります。
緊急時に通報すると、あらかじめ登録した2人と警察に連絡が行くシステムです。


4. 泥棒・スリ

寝台列車で服を盗られた人や、AC2等(上から2番目のクラス)で寝ている間に荷物をまるごと盗まれたインド人弁護士、家に泥棒に入られたなど。

カラリパヤットゥ の師匠宅にホームステイしていたときのこと。
診療所や道場を併設しているため、他人の出入りが多い場所でした。「中には悪い人がいる可能性があるから、(カメラなど)しまっておいて」と言われました。
他のお宅でも、写真を撮る時に荷物を置いておいたら、小学生の女の子に「ちゃんと離さず持ってた方がいいよ」と注意を促されました。

家や車の中に手を突っ込んで、堂々と盗もうとする強引な輩も。

防御策

インド人の防御策
電車の中や駅の待合室で仮眠を取る時には、太いチェーンで鍵をする人も。

わたしたちも、鍵をかけたり、貴重品を見せないようにしたり、トイレに行くときは持って行くなど気をつけましょう。

お祭など人混みへ行くときは、必要最低限の荷物で出かけましょう。

5. ボッタクリ

これは観光地や都会のインドの日常です。
お釣りを少なく渡そうとしたり、高い金額で売りつけようとしたり、最初に言っていた金額から突然変わったりすることがケースです。

堂々としたボッタクリだけでなく、ホテルのマネージャーが精算時にお小遣いを足すというセコい手口もありました。

ボッタクリは特に観光地で頻発します。ケララ州カヌールではほとんどありません。

防御策

一番ラクなのは、少額の被害なら気にしない。忘れること。
相場がわからない状態で、現地の人と同じ価格で同じサービスを受けるのは不可能だと思っていた方がよいです。
あまりにも安い金額を提示してきたら、知り合いのお店に連れて行ってコミッションをもらうなど、裏に何か収入を得る方法が控えていることが多いです。

高額で悪質の場合は、ツーリストポリスや警察に相談しましょう。

不要なものは、勇気を出してきっぱり断りましょう。

6. 交通事故

インドは、事故が起きそうなシチュエーションがいっぱいです。
「よく事故らないなぁ」と感心してしまう運転技術、クラクションの嵐、突然の動物の横断、穴の開いた道路、未舗装の道、険しい山道。

わたしがこれまで事故を見たのは、一度だけ。それも少し当たったのか、当事者と周りの人が集まってやいやい揉めている状況でした。

でも実際には、インドの事故はかなりの頻度で起きていて、1時間に17人も亡くなっているのだとか…!

2017年4月1日、飲酒運転での事故を減らすために、インドの最高裁判所で幹線道路付近での酒類販売禁止命令が施行されました。

防御策

旅行中、運転する機会は少ないかもしれませんが、大通りを徒歩で横断することはあると思います。そんな時は、他に渡る人を見つけて一緒に渡ってみましょう!ただし、時々渡り下手なインド人もいるので、信頼しすぎないように。笑

乗り込んだオートリキシャやタクシーが、あまりに怖い運転だったら、思い切って他の車両に乗り換えるのも手!
万一のために、海外旅行保険には加入しておきましょう。

7. 野犬に噛まれる・狂犬病

インドには、道路に牛がいるのが有名ですが、実は犬もそこら中にいます。寝ていたり、近くを人が通り過ぎても知らんぷりの犬がほとんどなのですが、時々凶暴な犬も。

友人の一人が、早朝のビーチで犬に襲われてしまいました。
噛まれたらすぐ、病院に行き狂犬病のワクチン接種を受けてください。

現地の人は、怪しい気配の犬がいると、石を投げつけたり、殴る真似をして追い払ったり、蹴り上げたりと、襲われる前に容赦ない態度で自分を守っていました。

防御策

ペットではありません。全ての犬が温厚だと思わないようにしましょう。
海外旅行保険に入りましょう。

8. 嘘をつく・だます

リキシャ編

乗り込んだリキシャのドライバーから、「そのお店はもう無いよ」「閉店したよ」「そこは高いだけで全然良くないお店だよ」と言われることがあります。基本ウソです。

この後に続くのが「親戚のおじさんがやっているお店がすごくいいんだけど」「友達のお店で…」「地元で人気」「もっと安くて良いお店を知っている」という他の店の紹介。
これは、紹介料がもらえるお店に連れていくための手段です。
悪いお店ばかりではないと思いますが、本当に質が良くておすすめしているわけではありません。
買ってもらわないとコミッションが入らないので、ドライバーも一生懸命売ろうと画策してくることも。

ひどい時は、偽物のお店に連れて行かれることも!
デリーのDilli Haatというクラフトマーケットをおすすめしたら、友人はDilli Haatという名前の別のお土産屋さんに連れて行かれてしまったそう 😥

旅行会社編

これはデリーで聞いた話です。デリーの駅前に無数に並ぶ、政府系の文字を掲げた旅行会社。
そこは基本的に悪徳業者だそうです。。
デリー駅や駅付近で旅行者に声をかけ、チケットを見て、「そのチケットは乗れない」と嘘をつき、優しく装って自分の旅行会社へ連れて行きチケットを取り直させるという方法。

持っていたチケットは実際は有効。それをキャンセルして、取り直すチケットは高額請求する仕組み

もらうチケットには金額が記載されていない場合が多く、1000ルピーのチケットに5000ルピー請求されても調べないとわからないという仕組みになっています。
「チケット取れていなかったの!?困った!どうやったら行けるの?」と焦る旅行者の心情をうまく利用します。

また、カジュアルホテルのフロントや付属の旅行会社による嘘も。
申し込んだツアーを「見せて」といい「だまされている」「ぼったくられている」「その会社は評判がよくない」などと言って不安を煽ります。そして自分こそが信用できる人だと思わせ、新しいツアーに申し込ませます。
「(元々のツアーは)キャンセルしてあげる」と旅行会社に連絡を取るフリをして、実際は電話をしていないというケースもあるそう。

キャンセルされていないということは、元の会社からは連絡なしでツアーに参加しなかった人と思われ、何かあったのかな?と心配され、当日連絡が来て判明するかもしれません。無断キャンセルなので、代金も返金されません。

元々支払っていたツアー代金(もしくはキャンセル料金)+インチキ会社のツアー代金など、無駄な出費がかかってしまいます。
残念ながら、インチキ会社は、あなたにインドを好きになってもらおうとか、良い体験をして欲しいということは考えておらず、今いくら稼ぐかが大切なのです。。

デリーの日本語が通じる安心旅行会社シゲタトラベルより、具体例を教えていただきました。

防御策

行きたいお店と違う気配を感じたら、ガイドブックやインターネットで外観を確認したり、電話をしてみるのも手。「電話番号が変わった」とか「お店が移転した」など、といろんな理由を言ってくるかもしれませんが、電話をさせないようにするなんておかしいと思いませんか?

お願いしていないのに道端で声をかけてくる人、無理に仲良くなろうとする人、優しくしたがる人。
何かを求めている可能性が高いです。

怪しい気配を察すると「電話で確認してあげる」と言われるかもしれません。現地の言葉がわからなければ、本当に確認しているのか、仲間に電話してごまかしているのか判断が難しいため、自分で直接持っている番号にかけてみましょう。

詐欺師に聞きました。騙しやすい人ってどんな人?

最後に、実際に騙そうとしてきた人に、騙しやすい人の特徴、なぜ日本人を狙うのかを聞いてみました。

  • 現地の言葉がわからない人
    →口裏を合わせたり、だます計画を話してもバレない
  • 英語を話さない人
    →訴えられる心配が少ない、旅慣れていない
  • インドに来るのがはじめての人
    →悪い情報をまだ知らない
  • インド人の友達が欲しい、フレンドリー、ニコニコしている人
    →自分から信じてくれる、すぐに友達だと思ってくれる
  • 無料やご馳走されることが好き、他の人と違った体験・現地らしい体験を求めている
    →喜んで付いてきてくれる
  • 自分は騙されないと思っている人
    →インド人でさえ騙されてしまうもの
  • 優しくて断れない、人情に厚い人
    →日本人は、優しくされた後は冷たい態度を取りづらいから助かる
  • 値段や価値を知らない人
    →法外な価格でも疑われない
  • 一人
    →誰かと相談すると断られる率が高くなってしまう、断りやすくなってしまう
  • 携帯を持っていない人
    →報告されづらい、通報されない、頼ってくれる
  • 騙されたり、しつこい勧誘に疲れている人
    →弱っているときは特に、優しいインド人を信用してもらいやすい
  • 警察や偉い人や現地に知り合いがいない人
    →現地に知り合いがいると「簡単に信じちゃダメ」と制止されてしまう。知り合いの知り合いだとまずい。捕まりたくない。面倒は困るから。

まとめ

インドで遭遇する嫌な経験は、ボッタクリ、嘘をつく、セクハラが大半だと思います。
有名観光地で、頻繁に声をかけられ、インドが嫌になってしまう人もいます。
デリー駅付近では、地方から出てきたインド人もよく狙われるのだとか。

AROUND INDIAも、はじめてデリーやジャイプールへ行ったとき、(ケララ州北部カヌールと違って)みんな笑ってない。金額交渉が面倒くさい!どうして騙そうとするの?と当惑しました。

そんな人が声をかけてくるから、そんな人ばかりに思えますが、本当はそうじゃない、普通の人の方がいっぱいいるのです。インドを必要以上に恐れないでくださいね。

ありがたいことに、インドは命に関わるような危険は比較的少ない国です。
保険加入など万が一の備えをしておきながら、簡単に信じないように気をつけて、楽しい旅をしてください♩

YUMI TAMURA

アラウンドインディア 田村ゆみ。日本とインドを行き来しながら、暮らしに取り入れるアーユルヴェーダや元気の知恵を探っています。 インド政府認定アーユルヴェーダ・パンチャカルマセラピスト。ケララ伝統武術カラリパヤットゥ・セラピスト。元インド号編集長。ケララ州のアーユルヴェーダ病院PVA Ayurveda Hospital・MGS Kalari Sangam提携。著書『暮らしのアーユルヴェーダ』

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