インドはコワイ?!現地で聞いた危険事例と防御策

[更新情報] ・9月3日 8. 嘘をつく・だますに、デリー駅付近の悪徳旅行会社のこと、デリーの旅行会社シゲタトラベルがお客さまにお渡ししている危険事例と対策マンガを追加しました。
インドを安全に旅しよう

インドの危険度

「インドって怖くない??」「女性一人でも平気なの?!」とよく聞かれます。

確かに、インドがニュースで取り上げられるのは、女性の被害や山道での事故、ヨガの中でもキャッチーな部分を取り上げられることが多いので、変な国、怖い国、キケンな国というイメージを持たれていることが多いのは仕方がありません。

わたしも、インドに行く前はやっぱり怖そうなイメージを持っていました。
でも行ってみると、ケララ州のカヌールという町はとっても平和。女性一人でも、気が抜けるほど優しい人がたくさんいる場所でした。

果たして、インドは怖い国?それとも怖くない国?

ケララを飛び出してインド各地を旅するようになって、安全度は旅のスタイルによって大きく左右されることがわかってきました。

危険度がアップするポイント

ガラの悪い場所・人、深夜、飲酒、薬、露出の多い格好、女性一人など、都会、観光地、聖地(そこに集まる人を狙う人が増える)など

危険度がダウンするポイント

日中、数人で行動、人通りがある場所、露出の少ない格好、お金持ちに見えない格好、現地服、裕福なエリア、外国人がほとんど来ない田舎など

意外に低い重犯罪率

殺人の犯罪率は210ヶ国中118位(世界の殺人発生率 国別ランキング)と日本人がよく行くアメリカの105位より低く、命に関わるような事件は比較的少ないのがわかります。

安全対策

たとえ安全度が低いところでも、100%安全はありません。だから対策しておきましょう。

外務省「たびレジ」に登録する
たびレジたびレジを登録するメリット

滞在国・地域での大規模な事故・事件が発生した場合には、在外公館から緊急一斉メールが発信され、場合によっては安否確認等のための連絡があります。

3月にインド情報の登録したのですが、以来2回ほど、危険が高まった地域の状況や対策などのメールが届いています。危険の中には災害情報も含まれます。

外務省の「海外安全アプリ」を入れておく

外務省海外安全アプリ現地でスマートフォンを使う方は、アプリを入れておくと携帯のGPS機能を使って自分のいる地域周辺の海外安全情報が表示されます。

海外旅行保険に加入する

わたしがいつも利用しているのは損保ジャパンOFF
クレジットカードに付帯している保険の足りない部分を補えるオーダーメイドプランで加入することができます。

カード付帯の保険は、種類によって、怪我は充実していても病気はあまりカバーされていなかったり、旅行代金を支払った場合のみ適用されるなど条件が異なるので気をつけてくださいね。

海外発信のニュースもチェックする

日本から発信される情報は、遅かったり制御されることもあるので、緊急時は海外メディアのニュースもチェックしてみましょう。

危険事例

わたしがこれまで耳にした事例と、その防御策についてまとめました。

  1. テロ
  2. 睡眠薬強盗
  3. レイプ・セクハラ
  4. 泥棒
  5. ボッタクリ
  6. 交通事故
  7. 野犬に噛まれる・狂犬病
  8. 嘘をつく

1. テロ

インドにいると、テロ対策を目にしたり、テロの危険性について耳にしたりすることがあります。

ケララでは、遠くの都会の出来事という感じでしたが、都市部では日本よりずっと現実的。お金持ちの家の前に守衛さんがいたり、大きなお寺の前に監視棟があったり、空港のセキュリティが厳しかったり、地下鉄に乗る時は飛行機のように荷物のX線チェックを受けたりします。

防御策

テロの起こりやすい場所は、人が集まる場所、例えばホテルや巡礼地、お祭やイベントと言われています。

わたしたちにできる防御策は、日本の外務省が発表する情報を受けるようにして危険度が高まっているアラートが出ている場所には近寄らないくらいなものでしょうか。

2. 睡眠薬強盗

プライベートガイド(免許を持っていない人、偽物の免許を持っている人、その辺で知り合った人)が、数日案内して仲良くなったところで飲み物に睡眠薬を入れ気を失わせ、現金など貴重品を奪うという手口。
その方は現金数十万円を盗まれ、路上で寝ているところを保護されました。

防御策

使われた飲み物はラッシー。味が濃くて睡眠薬を入れてもわかりにくいのだそう。
信頼を得た後での犯行のため相手を疑いづらいところですが、買ってきてもらうのではなく、自分で直接買うのが安心です。

万が一取られたときでも何とかなるように、現金は分けて置く。連絡先は別に持っておく。
あるインド人はエマージェンシーマネーだと、財布のあらゆるポケット、洋服のポケットなど、100ルピー札をあらゆる場所から出して見せてくれました。

大金を入れている場所を見せない/教えない、きちんとした会社を通してガイドを手配する、自分だけしか知らない身元が不確実な人を信用しすぎない。
一緒に写真を撮る、相手の身分証明書の写真を撮らせてもらう、常に家族など誰かに報告しているように連絡をする、パスポートの原本はセーフティボックスなどに保管しコピーを携帯する(これはインド人から強くおすすめされました)。

3. レイプ・セクハラ

狙われてしまったら、きっと避けるのは難しい‥。だから狙われないようになんとか防ぎましょう!

レイプに対する認識

南インド・ケララ州の会社経営の友人を京都で案内していたとき、ミニスカートの女子高生が階段を跨ぐように立っているところに遭遇しました。
その姿を見て「彼女は何をしているんだ?(たとえ犯罪率の少ないケララ州であっても)レイプされても、彼女から挑発したんだから仕方がないと思われる」と言っていました。彼は、外国人の友達も多く、海外にも行っていて、教育も高いです。驚いてしまいましたが、そういう認識なのです。

誤解されやすい日本人女性

よく聞くのは、日本人は優しいということ。
日本では当たり前の態度でも、笑顔を向けることや、目を見て話すこと、聞く耳を持つことなど、すごく優しく感じてうれしくなってしまうのだそう。
日本では「目を見て話すように」と教わって育ち、そんな気は毛頭無くても、そう勘違いされてしまうのです。

日本人男性へお願い

どうか、日本の性事情を誇張してインド人男性に伝えないでください。
「日本人から聞いた」と変な話をしてくる人、多いです。

防御策

思っている以上に、露出やスキンシップは控えた方がいいです。
距離を取る。目をあまり見ない。男女でいる場合は、女性に話しかける。

特に、お酒を飲んでいる人、団体、お祭は調子に乗りがち。
お祭や人混み、深夜は、女性はできるだけ一人にならないようにしましょう。
女性ひとり旅の場合、家族連れやおばさんの近くにいる(一緒に行動してもらう)のがおすすめ。襲われなくても、触れられるなど嫌な気持ちをしたくないですからね。

リーズナブルな宿の場合、従業員が部屋に入ろう入ろうとする感じがあったら、自分は開けたドアの付近に立ち、要件をはっきり聞きましょう。必要がなければ出ていってもらいましょう。

コルカタの女性と一緒にタクシーに乗った時、彼女は夫に電話で報告。そして車内のID番号を写真に撮っておくよう言われました。抑止効果が高いそうです。

デリー警察の緊急通報アプリHimmatインドの携帯番号をお持ちで、デリーが不安なら、デリー警察の緊急通報アプリ「Himmat!」を入れておくのもおすすめです。緊急時に通報すると、あらかじめ登録した2人と警察に連絡が行きます。


4. 泥棒・スリ

寝台列車で服を盗られた、AC2等(上から2番目のクラス)で寝ている間に荷物をまるごと盗まれたインド人弁護士、家に泥棒に入られたなど。

カラリパヤットゥ の師匠宅にホームステイ中、診療所や道場を併設していて他人の出入りが多いため「中には悪い人がいる可能性があるから、(カメラなど)しまっておいて」と言われました。
他のお宅でも、写真を撮る時に荷物を置いておいたら、小学生の女の子に「ちゃんと離さず持ってた方がいいよ」と注意を促されました。

家や車の中に手を突っ込んで、物を盗もうとする強引な輩も。

防御策

インド人でも、電車の中や駅の待合室で仮眠を取る時には、太いチェーンで鍵をするなど防御しています。

わたしたちも、鍵をかけたり、貴重品を見せないようにしたり、トイレに行くときは持って行くなど気をつけましょう。

お祭など人混みへ行くときは、必要最低限の荷物で出かけましょう。

5. ボッタクリ

これは観光地や都会のインドの日常です。
お釣りを少なく渡そうとしたり、高い金額で売りつけようとしたり、最初に言っていた金額から突然変わったりすることが多いです。

堂々としたボッタクリだけでなく、ホテルのマネージャーが精算時にお小遣いを足すというセコい手口もありました。

防御策

一番ラクなのは、少額の被害なら気にしない。忘れること。
相場がわからない状態で、現地の人と同じ価格で同じサービスを受けるのは不可能だと思っていた方がよいです。
もし安い金額を提示してきたら、知り合いのお店に連れて行ってコミッションをもらうなど、裏に何か収入を得る方法が控えていることが多いです。

高額で悪質の場合は、ツーリストポリスや警察に相談しましょう。

不要なものは、勇気を出してきっぱり断りましょう。

6. 交通事故

インドは、事故が起きそうなシチュエーションがいっぱいです。
「よく事故らないなぁ」と感心してしまう運転技術、クラクションの嵐、突然の動物の横断、穴の開いた道路、未舗装の道、険しい山道。

わたしがこれまで事故を見たのは、一度だけ。それも少し当たったのか、当事者と周りの人が集まってやいやい揉めている状況でした。

でも実際には、インドの事故はかなりの頻度で起きていて、1時間に17人も亡くなっているのだとか…!

2017年4月1日、飲酒運転での事故を減らすために、インドの最高裁判所で幹線道路付近での酒類販売禁止命令が発行されました。

防御策

旅行中、運転する機会は少ないかもしれませんが、大通りを徒歩で横断することはあると思います。そんな時は、他に渡る人を見つけて一緒に渡ってみましょう!ただし、時々下手なインド人もいるので、信頼しすぎないように。笑

乗り込んだオートリキシャやタクシーが、あまりに怖い運転だったら、思い切って他の車に乗り換えるのも手です。
万が一のために、海外旅行保険には加入しておきましょう。

7. 野犬に噛まれる・狂犬病

インドには、道路に牛がいるのが有名ですが、実は犬もそこら中にいます。寝ていたり、近くを人が通り過ぎても知らんぷりの犬がほとんどなのですが、時々凶暴な犬も。

ある友人は、早朝のビーチで犬に襲われてしまいました。
噛まれたらすぐ、病院に行き狂犬病のワクチン接種を受けてください。

現地の人は、怪しい気配の犬がいると、石を投げつけたり、殴る真似をして追い払ったり、蹴り上げたりと、襲われる前に容赦ない態度で自分を守っていました。

防御策

ペットではありません。全ての犬が温厚だと思わないようにしましょう。
海外旅行保険に入りましょう。

8. 嘘をつく・だます

リキシャ編

リキシャに乗ってお店に向かおうとすると「そのお店はもう無いよ」「閉店したよ」「そこは高いだけで全然良くないお店だよ」と言われることがあります。基本ウソです。

この後に待っているのが「親戚のおじさんがやっているお店がすごくいいんだけど」「友達のお店で…」「地元で人気」「もっと安くて良いお店を知っている」と続きます。
これは、自分が案内するとコミッション(手数料・紹介料)がもらえるお店に連れて行くための口実です。

調べればすぐバレる嘘でも、気にせず嘘をついてきます。
良いお店は、こんなシステムを使ってお客さまを誘導しなくても、人が入っています。
無理して連れていくお店は、質が良くない・高い・楽してたくさん儲けようとしているお店ですよね。

お店自体がニセモノというパターンも!
はじめてインドへ行く友人に、デリーのDilli Haatというクラフトマーケットをおすすめしたら、同じDilli Haatという名前のお土産屋さんに連れて行かれてしまったそう 😥

旅行会社編

これはデリーで聞いた話です。デリーの駅前に無数に並ぶ、政府系の文字を掲げた旅行会社。
そこは基本的に悪徳業者だそうです。。
デリー駅や駅付近で旅行者に声をかけ、チケットを見て、そのチケットは取れていないという嘘をつき、優しく装い自分の旅行会社へ連れて行き取り直すという方法。
これは、元々のチケットは有効な上、取り直すチケットは高額という仕組み。渡されるチケットには金額が記載されていない場合が多く、正規の値段が1000ルピーのところ5000ルピー請求されていても、それが法外なのかは調べないとわからないという仕組みになっています。
チケット取れていなかったの!?どうやって行こう?!と焦る旅行者の心情を利用します。

また、カジュアルホテルのフロントや付属の旅行会社による嘘も。
本当のオーナーが別にいるホテルは、たとえフロントのマネージャーらしき人でも、ポケットマネーを受け取ろうと画策したりします。
既に手配してあるツアーを「だまされている」「ぼったくられている」「その会社は評判がよくない」などと言って不安にさせます。
そして自分こそが信用できる人だと思わせる方法。
キャンセルしてあげると旅行会社に連絡を取るフリをして、実はその会社には電話をしていないということもあるそうです。
そうなると、元々のツアー代金+インチキ会社のツアー代金+元々のツアーのキャンセル料などがかかります。インチキ会社は、インドを好きになってもらおうとか、良い体験をして欲しいということはもちろん考えておらず、今いくら稼ぐかがポイント。
短期間だからこそ、すごくいい顔に見せたりもできるのかもしれませんね。

デリーの日本語が通じる安心旅行会社シゲタトラベルより、具体例を教えていただきました。

防御策

行きたいお店と違う気がしたら、ガイドブックやインターネットで外観を確認したり、電話をしてみるのも手。
相手は「電話番号が変わった」とか「お店が移転した」などといろんな理由を言ってくるかもしれません。
でも、電話をさせないようにすることがおかしいと思いませんか?

お願いしていないのに道端で声をかけてくる人、無理に仲良くなろうとする人、優しくしたがる人。
何かを求めている可能性が高いと思いませんか?

旅行会社や安ホテル、「電話で確認してあげる」と言っていても、現地の言葉では、本当に確認しているのか、仲間に電話しているのかこちらにはわかりません。
自分で予約をしたものの確認は、自分でその手配先に確認してみるのが確実です。

騙しやすい人、騙しにくい人

最後に、実際に人を騙そうとしてきた人に、騙しやすい人の特徴を聞いてみました。
その反対は騙しにくい人ということになりそうです。

  • 現地の言葉が理解できない
    →口裏を合わせたり、だます計画を話してもバレない
  • 英語を話さない
    →訴えられる心配が少ない、旅慣れていない
  • インドに来るのがはじめて
    →自分だけは騙される国で騙されなかったという経験をしたいという気持ちがある、悪い情報をまだ知らない
  • インド人の友達が欲しい、フレンドリー、ニコニコしている
    →自分から信じてくれる
  • 無料やご馳走されるのが好き、他の人と違った体験・現地らしい体験を求めている
    →喜んで付いてきてくれる
  • 自分は平気だと思っている
    →インド人でも騙されるのに、日本人は簡単
  • 優しくて断れない、人情に厚い
    →優しくされた後は冷たい態度を取りづらいという日本人の特性を知っている
  • 値段や価値を知らない
    →法外な価格でも疑わない、もしくは疑ってないフリをする、少し知識を与えるだけで喜び、もっと知りたいと心を開く
  • 一人
    →誰かと相談すると断られる率が高くなる、断りやすくなる
  • 携帯を持っていない
    →報告されない、通報されない、頼ってくる
  • 騙されたり、しつこい勧誘に疲れている
    →弱っているときに、優しいインド人が登場すると信頼されやすい
  • 警察や偉い人、現地に知り合いがいない
    →現地に知り合いがいると「簡単に信じちゃダメ」と制止されてしまう。知り合いの知り合いだとまずい。捕まりたくない

まとめ

インドで遭遇する嫌な経験は、ボッタクリ、嘘をつく、セクハラが大半だと思います。
有名観光地で、頻繁に声をかけられ嫌になってしまう人も多いです。
デリー駅付近では、地方から出てきたインド人も狙われるのだとか。

AROUND INDIAも、はじめてデリーやジャイプールへ行ったとき、(ケララ州北部カヌールと違って)みんな笑ってない!
なんでお金を要求してくるの?金額交渉が面倒くさい!どうして騙そうとするの?と当惑しました。

でも、そんな人ばかりではありません。そんな人が声をかけてくるから、そんな人ばかりに思えますが、本当はそうじゃない人の方がいっぱいいるのです。

ありがたいことに、インドは、命に関わるような危険は比較的少ない国です。
保険加入など万が一の備えをしておきながら、警戒してガチガチになる必要はありませんが、簡単に信じないように気をつけて旅してください。

YUMI TAMURA

アラウンドインディア 田村ゆみ。日本とインドを行き来しながら、暮らしに取り入れるアーユルヴェーダや元気の知恵を探っています。

インド政府認定アーユルヴェーダ・パンチャカルマセラピスト。ケララ伝統武術カラリパヤットゥ・セラピスト。元インド号編集長。ケララ州のアーユルヴェーダ病院PVA Ayurveda Japan日本代表。著書『暮らしのアーユルヴェーダ』

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