『ケララ秘伝
暮らしのアーユルヴェーダ』
伊藤武・田村ゆみ共著
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『アーユルヴェーダと〇〇 vol.1 パンチャカルマ基本編』
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もだま工房は、東京から飛行機で約3時間。石垣島にあるアーユルヴェーダハーブ園です。
AROUND INDIAが、はじめて もだま工房を知ったのは、今から約10年前。
アーユルヴェーダをインドで学び、帰国後に出席したアーユルヴェーダ学会でのことでした。
習ったばかりのアーユルヴェーダの薬草たち。
インドにあるものだと思っていたら、目の前にお茶となって売られていたのです。しかも日本国産。
AROUND INDIAが、もだま工房の畑にお邪魔したのは6月のことでした。
台風が沖縄を通過した翌日。
湿度、暑さ、緑がもりもりっとした感じが、ケーララと似ていると思いました。
この日は、戻り梅雨。
白保地区の宿を出たときには降っていなかった雨が、島の中心部を抜ける頃には大雨に。
そして反対側の海の方へ抜けたときには、雨が降っていませんでした。山の天気みたいに、少し移動すると天候が変わります。
今回ご案内いだたいたのは、3つある畑のうち、一番新しい畑。
元パイナップル畑だった荒れ地の状態から、たった3年でここまでにされたそうです。
衝撃を隠せないほどの完成度。
思わず「ヘンタイですね!」と褒め言葉が漏れました。
畑に足を踏み入れて、はじめに出会ったのは天然記念物のセマルハコガメ。野生の陸亀です!
殻に戻るとき、プシューッと音がして、マシンみたい。
おもしろくって、ずっと見ていたくなります。
他にも、孔雀、アカビンショウ、クモ、バッタ、蜂、蝶。アフリカのマスクみたいな虫。
生き物がいっぱい!
でも、蚊には一度も刺されませんでした。
はじめの頃は、島ならではの強風により、何を植えても育たなかったのだそう。
そこに防風壁となる植物、ハイビスカスやオウギバショウといった木を植えました。
ハイビスカスは、暮らしのアーユルヴェーダでおなじみのシャンプー材料。
オウギバショウは、まるで壁になるために生まれてきたような植物。
横広で薄く、根っこはしっかりとしています。
高く伸びた茎の間に水が溜まり、昔は旅人がその水で喉を潤し旅を続けたということから、タビビトノキという別名を持っています。
味見させていただきました。
蔓性の植物で日陰を作り、日陰を好む植物を育てる。
アレロパシーという生長を抑える作用の強い植物を使って、雑草を抑える。
一年中草が枯れることのない沖縄の気候で、いかに手を借りながら元気に育てるかを試行錯誤して、つくられた畑。
植物によって、苦手なものが異なり、その苦手なものから守る役目を、他の植物が担う。
畑全体が、得手不得手を考慮したつくりになっていました。
人間だって、全部が得意なんて無理ですもんね。
適材適所。得意なところで力を発揮していきたいものだなと思いました。
最近ではお茶としてもよく知られるようになったトゥルシー(インドのバジル、トゥラシ)も各種元気に育っています。
紫色でシュッとした見た目が特徴の「クリシュナトゥルシ」は、一番薬効が高いとされているのですが、齧ってみるとピリッと鋭い味!お茶にするときは、他に二種のトゥルシをブレンドして、おいしい味に仕上げているのだそう。
暮らしの中で、からだにいいから仕方なくではなく、おいしく取り入れられるように。
女性は絶対に摂りたいと言われる、シャタバリもわっさわっさと生えています。
その場で掘り起こしてくださったのですが、すっごい子沢山!不妊にいいと言われる理由がよくわかります。その場で味見!
生で食べられるなんて驚きでした。ちょっと土の香のある、マイルドな朝鮮人参のような、ヤーコンのような甘みもある、食べやすいお味。
冷凍保存可で、スープにもおすすめだそう。加熱してもしゃくしゃくとした食感は残るそう。
後日グリーンカレーに刻んで入れました。しゃくしゃくとおいしくて好評でした!
時おり生も購入できるそうなので、試してみたい方は、もだま工房のFacebookでチェックしてださい。
ツボクサ(ブラフミ)もかわいい!ツボクサは、もだま工房はじまりのきっかけとなったアーユルヴェーダハーブ。風に当たると病気になりやすいということで、ネットの中で大切に育てられていました。2種類食べ比べしてみると、味がまるで違います!
お茶として飲んだ後は、お味噌汁に入れたりして、最後まで召し上がってほしいとおっしゃっていました。たしかに一袋作るのに、かなりの量が必要です。
他にも、カニクサ、クワズイモ、カンチャナーラ(kanchanara)ラロット(lalot)、ヘナ(henna、ヘンナ)、ハッショウマメ(ムクナ:絶倫、ドーパミン不足)、コブミカン(バイマックルー)、タマリンド、ウコン各種、月桃、ビルヴァ(bilva、フルーツおいしい)、接骨草(おいしい、エラキリに)ニルグンディ(nirgundi)、ステビア、ギムネマシルベスタ(糖を感じず、吸収もしない)、キャンドルブッシュ(黄色い花が咲く、緩下剤、センナの仲間)、 ガルシニア(ゴラカ、Kudampuli)シグル(モリンガ)、プンナーガ(龍華樹、やらぶ、快眠オイル)、アルジュナ、プディナ(ニホンハッカ)、イランイラン、グドゥチ、ヨウテイボク(羊蹄木)、二日酔いしないと人気のセンシンレン(穿心蓮、Bhunimba、ブーニンバ、苦苦草)、トゲドコロ(ハリイモ)。仏教三聖樹の無憂樹・菩提樹・沙羅双樹。まだまだあります。
ハッカ製品が有名な北海道・北見のハッカはほとんどインドからの輸入なんですって。
インドで主力は、ニホンハッカ。行ったり来たりで、わけがわからなくなります。笑
沖縄から本土へ送ることができなくなってしまったカレーリーフも、大量の実をつけて元気いっぱいに育っていました。(植物検疫を通れば、本土への持ち込み可能です。詳しくは、植物等の移動規制について|植物防疫所)
アーユルヴェーダの先生たちの記念植樹もありました。
すごく応援してくださっていたという 故 幡井勉先生のニーム。
イナムラ・ヒロエ・シャルマ先生のアラグヴァーダ。スクマール先生のインドボダイジュ、プラバ先生のベンガルボダイジュ。
覚書:沖縄三大薬草 クミスクチン・グアバ・ウコン(最近は月桃も仲間入り)
もだま工房で入手したビルヴァ、ニルグンディ、ステビア、ウドゥンバラ。
AROUND INDIAのインドガーデニングに仲間入りして、元気に育ってます!
これほどまでに充実したアーユルヴェーダハーブ園が、国内にあるなんて本当に幸せなことです。
化学肥料も使われていません。
もだま工房の彦田さん・高木さんと一緒にいると、景色だったものが、食材・お薬・元気の源に変わります。
もっともっと聞きたい!もっともっと見つけたい!とワクワクし通しでした!!
もだま工房は観光農園ではありませんので、
畑の見学について|もだま工房
都合により、ご案内できない場合もあることをご了承ください。
後日、ツボクサ自生スポットを教わり、収穫しました。
神奈川の自宅に持ち帰り、スリランカ料理のゴツコラサンボル Gotukola Sambolというサラダを作りました。
「野草なんて、おいしくなさそう…」というイメージの方も、「ツボクサっておいしい!育てられるかな?」と言ってしまうほど好評でした。
AROUND INDIAのオンラインストアで、もだま工房のハーブティーのお取り扱いをはじめました!
摘みや乾燥の作業を丁寧にされたのがよくわかるお茶です。お湯に入れると、まるで生葉に戻ったようになるのです。
ハーブティーをあまり飲まない方からも好評です。
AROUND INDIAでは、そのままお茶としていただいたり、つまんで食べたり、チャイに入れたりしています。みなさまも、ぜひお試しください。