アーユルヴェーダの基本①:インドの伝統医学アーユルヴェーダとは?

アーユルヴェーダの基本:アーユルヴェーダとは?

アーユルヴェーダとは?

アーユルヴェーダとは、インドで約5000年前から伝えられてきた医学。世界三大伝承医学の一つであり、誰もが自由に使うことのできる元気のヒントです。

アーユルヴェーダ Ayurveda आयुर्वेद ആയുർവേദം

Ayus(生命=肉体+感覚器官+心+魂) + Veda(科学、知識)

サンスクリット語で「生命の智慧」「生命の科学」「生命に関する知識」という意味です。

アーユルヴェーダは、医学でもあるのですが、一人一人の生きることの指針です。
古典には、生活の送り方や、バランスの取り方、体質の分類などについて詳しく書いてあります。 それは誰にも役立つ基本的なことで、住んでいる場所も、属している国も、信じている宗教も、年齢も一切関係ありません。

AROUND INDIAでは、アーユルヴェーダを「いのちの取扱説明書」と表現しています。

5000年前、日本はどんな国?
答え。日本は、縄文時代の終わり頃でした。

その時代の人々は、水田で米作りをしていたのだそう。食べ物は、ヒエ、アワ、クルミ、栗、アーユルヴェーダで豆類の中で一番良いと言われる緑豆、エゴマ、ソバ。ノンベジは、魚や貝、イノシシやキジ。調味料は、醤(ひしお)、塩、甘草、酢、魚醤、酒、山椒、わさびなどを使用していたようです。
意外にも充実した食生活が目に浮かびますね。今も漢方などで使用
されているニワトコ(接骨木)という植物を使った湿布療法もあったそうですよ。

アーユルヴェーダの由来 – どこから来たの?

5000年前、当時のインドの人々は、今のわたしたちと同じように病気や死について苦しんでいました。苦しんでいる人々は、心の底から強く強く救いを求めて、神さまからアーユルヴェーダという知恵を授かったのです。

ここでひとつポイントなのですが、授けてくれたブラフマン Brahmanという神さまが作ったものなのではなく、もともと存在していた自然の摂理をブラフマンが思い出して(気づいて、集めて)教えてくれたということです。

下図の経路をご覧ください。神さまが緑、オレンジが神さまと人間の間の聖者、青が人間です。
アーユルヴェーダが届いた流れ

救いを求めた経路

  1. 苦しんでいる人々
  2. 聖者#1:ダクシャ・プラジャパティ(Daksha Prajapathi)
  3. 神さま#1:宇宙の創造主ブラフマン(Brahma、梵天)

アーユルヴェーダが伝わった経路

  1. 神さま#1:宇宙の創造主ブラフマン(Brahma、梵天)
  2. 聖 者#1:ダクシャ・プラジャパティ(Daksha Prajapathi)
  3. 神さま#2:神様たちを治す医者アシュウィニ兄弟(Ashwini)
  4. 神さま#3:神さま界のリーダー インドラ(Indra、帝釈天)
  5. インドラ神の弟子4人:
    [内 科] アートレイヤ(Atreya)、バーラドゥワジャ(Bharadwaja)
    [小児科] カシャヤパ(Kashyapa)
    [外 科] ダンワンタリ(Dhanwantari)→ アーユルヴェーダの神さまとして知られる

チャラカサンヒター には、ヒマラヤに集まった聖者の話が書いてあります。

自分のお医者さんになりましょう

アーユルヴェーダは、自分の不調に早く気づいたり、ちょっとした不調であれば暮らしの中で自分で整えたり、持っている元気をさらに増やすために活用できます。

自分にとって、一番近いお医者さんのような存在になりましょう。
自分ならいつもどこでも一緒にいるので、少し安心できて、とっても便利なのです。

アーユルヴェーダは、約5000年もの間、人々の元気に役立てられてきました。
今も古くからの伝統が多く息づいている南インドのケララ州では、アーユルヴェーダをたくさん見つけることができます。
学んだわたしには「この行為はアーユルヴェーダ」という目線でも、現地の人々にとっては、先人たちがやってきた生活習慣でしかないのです。

だからアーユルヴェーダを生活に取り入れるのは、決して難しいことではありません。 体がよろこぶ習慣だったり、心がちょっと楽になる考え方、そんなヒントがいっぱいあります。
生活をインド風にする必要はなく、これまでの暮らしがあくまでベース。

インドは広大で、乾燥した寒い土地もあれば、湿地、南国、砂漠、さまざまな環境からなる国です。民族も多様で、言語や文化も違います。仏教と一緒にアーユルヴェーダも近隣諸国へ広まり、その土地土地の自然や環境と融合してきました。アーユルヴェーダは、多種多様な環境で使われてきた知恵なのです。

アーユルヴェーダのポイント

予防を大切にします

体調が悪くて病院へ行ったのに、レントゲンや数値には問題がないから「病気ではありません」と診断されてしまうことってありますよね?

プロから診断を下されてしまうと、治っていなくてももう一度行きづらくて、耐えられないくらいまでガマンしてしまったり、治すことを諦めてしまったりします。

でも、アーユルヴェーダでは不調は病気の手前の状態を意味します。
だから不調を感じて病院に行くことは良いことなのです。

健康→症状が出ていない→何らかの症状が表れた→病気→長引く

病気になるまでには上のような流れがあります。だからこそ、アーユルヴェーダでは予防をとても大切に考えています。
病気に罹ってしまう前に、罹らないように気をつける。 その方が小さく収めることができて、心・身体・経済的にも負担が軽いと思いませんか?

アーユルヴェーダにとって、健康とは、病気じゃないだけでなく、不安や痛みがなく、心がすっきりしていて、人のために動けるような状態を指します。

自然を大切に想う気持ちが育ちます

今わたしたちの元にアーユルヴェーダがあるのは、約5000年という時間をかけて人々が使い繋いできてくれたおかげです。

お薬やトリートメントには自然の恵みを活用するので、自然を守ることもすごく大切になってくるのです。
自然が壊れると、お薬の材料が手に入らなくなったり、心や体に悪いことが増えてしまうからです。

これまで長く使わせてもらってきたものを、これからもずっと使わせてもらうためには、今、必要以上に採りすぎないように気をつけなくてはいけないのです。

でも、ビジネスとして悪用され、薬草の土地を買い占めるなどのケースも残念ながら多発しています。

他の医学との相性が良いです

アーユルヴェーダは、予防や元気にすることが得意です。
西洋医学などとの相性も良く、最近はインドの西洋医学の大病院がアーユルヴェーダ科を取り入れるなど協力体制が増えています。

「アーユルヴェーダしか受け付けません」「西洋医学しか信じません」と、ひとつの方法に決めてしまうより、それぞれの得意/不得意を補うように利用できれば、一旦むずかしいと診断されたものでも解決するかもしれません。
元気の道はきっといくつもあります。

次は、アーユルヴェーダを学ぶ上で欠かせない言葉であり考え方 5大元素 と ドーシャ についてご説明します。アーユルヴェーダの基本②:アーユルヴェーダの分類 5大元素・ドーシャとは?

①から学ぶ、アーユルヴェーダの基本


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YUMI TAMURA

アラウンドインディア 田村ゆみ。日本とインドを行き来しながら、暮らしに取り入れるアーユルヴェーダや元気の知恵を探っています。

インド政府認定アーユルヴェーダ・パンチャカルマセラピスト。ケララ伝統武術カラリパヤットゥ・セラピスト。元インド号編集長。ケララ州のアーユルヴェーダ病院PVA Ayurveda Japan日本代表。著書『暮らしのアーユルヴェーダ』

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