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暮らしのアーユルヴェーダ』
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ナーガババ(ナガサドゥー、ナガババ)と呼ばれるその方たちは、裸、もしくは、裸に近い出で立ちに、灰を身にまとった姿で修行しています。
でもインド、特に北部では、決して突拍子もない存在ではありません。
今回ご紹介するドキュメンタリー映画『ナーガ』は、そのナーガババが、3年に一度開かれるクンブメーラ(Kunbh mela)に向かう姿を記録しています。
クンブメーラに行けば、ナーガババに会うことができます。お話を聞くこともできます。
でも、どこから来たのだろう?普段はどんな風に過しているんだろう?という疑問は、決して解かれることがないと思っていました。
この映画の内容を知った時、AROUND INDIAは、とてもワクワクしました。
「ナーガ 永遠のヨギ」は、ナーガババの一人サルヴァン・プリ・ジの日常、道中で友人や師を訪ね、クンブメーラの大集会へと流れます。
美しい火で、身にまとう灰を作る場面から。
粉をふるいにかけ、乳白色の液体を混ぜ、数個の艷やかなお団子を作る。
お団子を薪の火にくべ、上からまた灰をかける。
お団子が焼けたら、灰の中から素手で取り出し、かかった灰を払う。
丁寧に細かくすり潰し、微細な粉にする。
灰、水、火…という五大元素を変化させる手順は、とても大切なものに見えました。
灰は、光の物質部分であり、覆うことで星を着ることを意味するのだそう。
何千年も前から、ヒンドゥー教より前、ヴェーダ時代から存在しているという、自然のアニミズム信仰。
アニミズムとは?
人間の霊魂と同じようなものが広く自然界にも存在するという考え。
自然界にも精神的価値を認めこれを崇拝する宗教の原型のひとつで、世界各地でみられた。
参照:環境用語集:「アニミズム」|EICネット
ナーガババは、家族や服などの物質を放棄して、自分の中に宇宙を見ています。
献身のヨガ(バクティーヨーガ)を行い、人々に説いて暮らしています。
ラジャスタン州アブ山へ行くと、古代の洞窟で修行している13歳のヨギに会います。
4年前、9歳のころから、虎などの野生動物が住む山の中で暮らすという選択をしているのです。
インドには、小さい頃に修行に出たり、師について学ぶというシステムが残っています。
学校のように広く学ぶ教育ではありませんが、そのおかげで続いてきた伝統や文化も多くあります。
年齢は若くても、尊敬されている人も多くいます。
ある寺院では、美しいシバ神の歌が聞こえてきました。
歌っていたのは、女性のナーガ聖人アンバ・バート・ジ。
性別・年齢・カーストなど関係なく、誰でもなることができるのだそう。
「物質的な生活に生きるのか、選択しなければならない。体はひとつしかないから。」
古代クリヤヨガの先生も登場します。
さまざまなヨガの浄化療法を行います。
鼻と口に糸を通して行うスートラネティ。
鼻うがいのジャラネーティ。
水をしっかり抜いて、布飲み込んで、腰回して、布を吐き出す、バストラ・ダウティ。
水を飲んで吐く、バウマン・ダウティ。
そしてオームを唱えながらの瞑想。
野生の動物が住む自然の中で、40年間修行。
自らの修行だけでなく、教育の場を提供。
ただただ言葉を発しない修行。
多分、肉体を離れるまで一生続けるという、片手を上げ続ける修行。
15年間、座りも横になりもしない修行。
病気になりますか?という質問には、持っている薬草を見せてくれました。
医療に頼らず暮らすには、その知識は欠かせませんね。
こうして、治す知恵も伝えられてきているのでしょう。
心をコントロールする術、体を治す術。
古代の知恵が、今もこうして口承されている。
旅の目的地は、アラハバード(プラヤーグラージ)のプラヤーグサンガム、3つの川が集まる場所(一つの川は幻)。
12年に一度、数時間だけ不老不死の甘露(アムリタ)が降りてくると信じられている聖地です。
ものすごい数のナーガババが、プラヤーグサンガムへ向かう様は圧巻!!
大地が灰色で埋まります。
川に飛び込み、灰が流れ落ち、肌色が現れる。
心踊るナーガババ。
インドのヨガのひとつの姿。古代から続く姿をぜひ観てくださいね。
ナーガへの扉が開かれる次回のクンブメーラに行きたくなるはず!
ご視聴は「ヨーガの世界」を特集中の、アジアンドキュメンタリーズでどうぞ!
1作品から、オンラインで視聴できます。
4/17〜5/14まで、単品で視聴された料金をすべて、現在存続が危ぶまれるミニシアターに寄付されるそうです。
みなさんの視聴が、今後の文化を支えることに繋がります✨プロジェクト詳細はこちら
ヨーガの世界では、古代ヨガに対して、現代ヨガも知ることができるので、合わせて見るのがおすすめです。