身近なインドの代替医療「ホメオパシー Homeopathy」とは?

小さな町にも、ホメオパシー薬局

2008年、アーユルヴェーダを学びに来たインドの小さな町をブラブラ歩いているとHOMEOPATHYという文字を見かけました。
これは、常駐医師が不在の初島で、島民自らが応急処置に活用して効果をあげているという噂の代替医療ではありませんか!?

わたしはたまたまアーユルヴェーダを学びに来ましたが、インドでは身近な治療法として、ヨガ、ペルシャ系のユナニ医学、カラリパヤットゥ、シッダ医学、ナチュロパシーや、ホメオパシーも普通に存在していました。

このとき覗いたホメオパシー薬局には、同じような瓶がずらりと並んでいました。
お店の方も「どうします?」という表情でこちらを見ていますが、どうしたらいいのかわかりません。
アーユルヴェーダ薬局と同じように、医師が常駐していて問診を受けて処方してもらうもの…??
この店員さんは医師ではなさそうだし…。
ホメオパシーは、利用方法も名称も効能もわからないので、ひとまず退散!

日本で、ホメオパシーを少し学んでみました

ホメオパシーは、犬や子供に効くと聞いていました。
動物や子供といった、先入観や意思でコントロールしない状態で効くのなら、本当に効果がありそうですね。

ホメオパシーの基本を知るために、少し習いに行きました。

ホメオパシーの基本理念は、
「症状を起こすものは、その症状を取り去るものになる」という「同種の法則」
Like cures Like

熱を出したら冷たいもので冷やす(反対)のではなく、熱を出したら熱を出すもの(同じもの)を与えることによって、反発させる力を起こさせるそうなのです。

お薬はレメディと呼ばれています。見せていただいたマテリアメディカというお薬の手引書はまるで辞典のような厚みでした。

ホメオパシーで使う薬の多くは、小さな丸薬。原料は、なんと砂糖粒!
誰もが摂りやすい形状ですね。
そのレメディと呼ばれる砂糖粒の中に、成分を希釈して薄め、振るという作業を施し、もはや数値としては検出できないほどの成分が記憶されているのだそう。
その砂糖粒は、舌の下において、ゆっくり溶かします。

カヌールのホメオパシー薬局で買ったレメディ

処方する人物を、ホメオパスと呼ぶそうです。
※インドでは、ホメオパシードクターとかホメオパシックドクターとも呼ぼれていました。

おすすめのレメディを試してみましたが、まだよくわかりません。

インドで、ホメオパシー診療所に行きました

ある日、アーユルヴェーダ病院の院長先生から「その症状には、ホメオパシーが効くかもしれない」と言われ、ご友人でありカヌールという町で一番というホメオパシードクターの診療所 Manikkara Homoeo Clinicへ連れて行っていただきました。

ホメオパシーの診療所は、手前が薬局や待合席で、奥に診察室という造りでした。
診察室で、ホメオパシードクター Dr. Purushothamとしばらく談笑した後、「じゃあ、よろしく」と、アーユルヴェーダ病院の院長先生は去って行きました。

さてさて、ホメオパシーの問診(コンサルテーション)のはじまりです!
「どんなことを聞かれるのかな?」「ドクターお帰りになっちゃったけど平気かな?」と思いましたが、問診はアーユルヴェーダととてもよく似ていたのでスムーズに受けられました。

問診につづき、奥の診察台に横になって診察。
処方箋を書いていただき、舌に液体のレメディを滴下されました。液体もあるのですね。

帰国後の注文方法などを教わり、診察室を出ました。
薬局で処方箋を渡します。

処方されたお薬は、全て砂糖玉のレメディ。
飲み方やタイミングを丁寧に教えてもらいました。

インドで広がるホメオパシー

インド伝統医学省AYUSHの最後のHはホメオパシーを意味しています。

インドでは、ホメオパシードクター監修のドクターズコスメなどが登場しています。
よく見かけるのが、写真のDr Batra’s。全国チェーンのホメオパシークリニックです。

インドのホメオパシー化粧品

町中には、ホメオパシー専門薬局や、大きめの病院なども見かけます。
小さなころからホメオパシーで治してきたという方にもお会いしました。ちょうど、かかりつけ医の処方を受けてきたばかり。液体と錠剤のセット。

インドのホメオパシー治療で育った人とレメディ

AROUND INDIAは、まだ変化を実感できたことがないのが残念。向き不向きがあるのかな?

日本でホメオパシーを医療として受けたい方は、認定医・専門医リスト – 日本ホメオパシー医学会をチェックしてみてくださいね。

ホメオパシー薬の飲み合わせ

2018年、チベット医学の先生(アムチ)から「ホメオパシーとは考え方が逆なので、(チベット医学の薬とは)組み合わせない方がいいだろう」とアドバイスがありました。

アーユルヴェーダもチベット医学同様考え方が逆なので、ホメオパシーのお薬との併用については注意した方が良さそうです。担当医師に確認してみてくださいね。

ホメオパシー関連本・レメディキット

左から、インドのホメオパシードクターによるマテリア・メディカ、症状別に詳しく書かれた事典、入門におすすめされたニールズヤード、そしてレメディのキットです。

YUMI TAMURA

アラウンドインディア主宰 田村ゆみ。日本とインドを行き来しながら、暮らしに取り入れるアーユルヴェーダや元気の知恵を探っています。 インド政府認定BSSアーユルヴェーダ・パンチャカルマセラピスト。ケララ伝統武術カラリパヤットゥ・セラピスト。元インド号編集長。ケララ州のアーユルヴェーダ病院・カラリパヤットゥ道場・テイヤム旅行会社提携。著書『暮らしのアーユルヴェーダ』