いにしえの丸薬づくりを体験しよう。越中反魂丹「池田屋安兵衛商店」｜富山市

反魂丹とは？

昭和11年に和漢薬種問屋としてはじまった池田屋安兵衛商店は、富山のくすりを代表する「反魂丹はんごんたん」を製造・販売するお店です。
反魂丹とは、江戸時代に富山藩のお殿様 前田正甫侯が江戸城で腹痛に苦しむ他藩のお殿様に渡したら劇的に治った！という伝説のお薬。
そのことがきっかけで薬の製造を藩の重要な産業とするという、富山の歴史上で非常に重要なお薬です。
現代の反魂丹は、江戸当時のものとは原料は異なりますが、胃腸障害、食べ過ぎ飲み過ぎによる各症状、消化不良など、お腹の薬であることはいまも変わりません。

昔はどうやって丸薬を作っていたの？

暖簾をくぐると、お店の中央に丸薬づくりの機械が鎮座していました。
江戸時代は手で作られていた丸薬、AROUND INDIAがインドの病院で丸薬づくりを学んだときはやはり手作業でひとつひとつ丸めましたが、富山では木の板で大量に作る方法が編み出されました。
「現代の薬機法ではとても認められない」とのことで、現在はこの製法では作られていません。

丸薬のつくりかた

製丸機に、練った生薬（丸薬の材料）を入れます。
しっかり縛って、レバーを倒すと、少量のペーストがにょきっと出てきます。
定規のようなものを使って、一気にすくい取り、台に並べます。
ここでは、まだ切っただけの状態なので、このままでは喉に引っかかります。
木の板を乗せ、均等に一方向に回すと…
見事につるんつるんになった丸薬が完成。

最後、丸薬になるところは動画でどうぞ▼

つづいてAROUND INDIAも体験です。
「均等に」「力をかけすぎないように」と意識しすぎ…はずかしいほど下手な、もはや丸薬とは呼べないものができました。
簡単そうに見えて、すごくむずかしい！

店内には、富山の薬の展示コーナーもあり、歴史のお勉強もできます。
もっと知りたい方は、富山市民俗民芸村にある売薬資料館も併せてどうぞ。

池田屋安兵衛商店２階にはレストラン「薬都やくと」があり、薬膳のお料理が提供されています。早めのご予約がおすすめ。

症状などを相談して、さまざまな和漢薬を購入することもできます。
富山のおみやげに和漢薬をどうぞ。

店舗詳細

店名	池田屋安兵衛商店 HP｜健康膳・薬都｜オンラインショップ
時間	9:00 – 18:00 （薬都 11:30 – 14:00）
電話	076-425-1871
住所・アクセス	富山県富山市堤町通り1-3-5