『ケララ秘伝
暮らしのアーユルヴェーダ』
伊藤武・田村ゆみ共著
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『アーユルヴェーダと〇〇 vol.1 パンチャカルマ基本編』
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日本でもおなじみのヨガ(yoga、ヨーガ)。
やっている/やったことがある方も多いのではないでしょうか?!
ヨガは、伝承医学アーユルヴェーダ、ケララ伝統の武術 カラリパヤットゥ と並び、インド発祥で数千年前から伝えられてきました。
ポーズ(asana、アーサナ)をするものという認識が強いですが、実はポーズを取らないヨガもあるのです!
わたしはインドで習ったときに驚きました。
たとえば、人のために良いことをする。これもヨガです。
カルマヨガ(Karmayoga)という、マザーテレサ(Mother Teresa)や、ガンジー (Gandhi)が行っていた方法です。
また、哲学を学ぶジニャーナヨガという方法もあります。
ヨガの世界はとても広くバリエーションが豊富ですが、すべて枝分かれしただけで、根っこも目指すものも同じ。
簡単に言うと、
自分の人生を、より良いものにするための役立ちます。
心と体は連動していて、心を良くすると体に作用し、体を良くすると心に作用します。
例えば、具合が悪いときは、人に優しくする余裕がなくなりがちです。
一方、体がスッキリして痛みもない元気な状態だと、痛がる人を気づかったり、実際にさすってあげるなど、手を差しのべやすくなります。
この3段階を、一番わかりやすい体からアプローチするのです。
AROUND INDIAがヨガを習ったスディープ先生は、はじめに理論を教えることを好ましく思っていませんでした。
なぜだと思いますか?
その理由は、ヒマラヤなどでヨガの修行をしている人々が理論から入っているわけではないからです。
実践することで、自分で気づいているからなのです。
その気づくということが、とても大切なことだからです。
教えられると、気づく前に気づいているような感覚になってしまうことがあります。
昔は、いくら教えを請うても、先生が認めないかぎりは、教えを与えてもらうことができませんでした。
先生が「この人には、そろそろ○○について教えても良いだろう」と判断したら、次の段階に進むのです。
でも現代のように、お金を払いさえすれば、学校などで誰でも教えてもらえたりするようになると、実践して気づくという大切な段階を踏むより前に、結果がどういうものかを頭に入れてしまうことになります。
他の人が「こんな風に変化した」という情報は一旦忘れましょう。
まずは、今自分がしていることを意識すること。
動かしている部位に意識を向けて、目を閉じてゆっくりと呼吸を体中に回します。
では、両手をグーにして、両腕を肩の高さにまっすぐ伸ばしてください。
そして、内側に向けてゆっくりと手首を回してみましょう。
痛みやコリ、動かしにくい部分、鼓動や血液の流れなどを感じてみましょう。
これだけでもヨガなのです。
体を伸ばしたら、曲げる。このバランスも忘れずに。
基本的に、鼻からゆっくりとした呼吸を続けます。
2つ意識しましょう。
しばらく続けるうち、自分の内部が少しずつキレイになっていく気持ちよさを感じられるはず!
ヨガはどこでも、誰にでもできるもの。難しくないのです。
細かい動きはあまり気にせず、気を楽にして、心地いいことをやってみましょう。