
『ケララ秘伝
暮らしのアーユルヴェーダ』
伊藤武・田村ゆみ共著
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『アーユルヴェーダと〇〇 vol.1 パンチャカルマ基本編』田村ゆみ著
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チベット医学1:インドで学ぶことにしたきっかけ・おすすめ本の続きです。
チベット医学を学びたいとは思いましたが、まだ診察・治療・お薬も体験したことがありませんでした。
AROUND INDIAは実際にためすことが好きなので、まずは体験!
メンツィカンのホームページによると、トリートメント施設Wellness Center(ウェルネスセンター/クリニック)が、数年前にオープンしたとのこと。
授業が始まる前に、可能な限りトリートメントを受けることにしました。
メンツィカンの入学申し込み時、ウェルネスセンターの連絡先を教わって、事前にメールで予約をしたのですが、実はメールでの予約は基本受け付けていないようで、ちょっと混乱が生じました。
おすすめの予約方法は、前日あたりに直接クリニックに出向くこと。
チベット医が常駐しているので、その場で診察を受け、必要なトリートメントを処方してもらうことができます。
空きさえあれば、その日からでも開始できます。
空きがない場合は、予約と支払いをして終了です。
ダラムサラ自体は、ダライ・ラマのお説法で大賑わいでしたが、ウェルネスセンターは比較的空いていたようで、飛び込みの外国人もその場で受けることができました。
ウェルネスセンターのあるメンツィカンのクリニックは、ダラムサラのマクロードガンジからダラムコットへ向かう途中、右側にあります。


クリニックは、2階にあります。
入って右にレセプション、左奥がドクターのお部屋です。

美しい女性チベット医 Dr Migmarの診察を受けました。
最初、トリートメントの目的を尋ねられました。痛みや不調がある場合は、このタイミングでお伝えするとよさそうですね。

脈診は、アーユルヴェーダの場合、女性は左手を用いることが多いですが、チベット医学では両手でした。最初に右手、続いて左手。
驚いたのが、ぐぅっと探るような力強い触れ方だったこと。
「おぉー、こんなに奥深くまでくるのね」という感じでした。
脈診と言っても、いろいろな方法があるのですね。
そして舌診。舌をべぇーっと出して、チェックしていただきます。
わたしの場合、「基本的に問題はないけれど、腰・肩・首にコリがある」「腰が冷えている」とのことでした。
コリの原因には、ピンときました。
前日デリーからの飛行機で、ぐっすり眠りすぎて首を痛めました。
宿泊先のホテルは、写真を掲載するのがはばかられるほど湿気とカビがすごくて、寝心地悪し。
バッキバキに背中がこっていたのです。
お薬の処方はなし。
土日はクリニックはお休みでした。連続で受けたい場合はご注意を。

チベット医学のトリートメントもアーユルヴェーダと同様1回ではなく、3回〜の連続で受けるのがおすすめとのこと。
アーユルヴェーダは3回、5回、7回といった単位が多いですが、こちらでは4回、6回でもOK。
小川 康さん 『ヒマラヤの宝探し 〜チベットの高山植物と薬草たち〜』 | 風の旅行社 に、ケララでマッサージを学んだ先生と書かれていました。笑
オープンから年を重ね、現在はメンツィカンで半年間、チベット医学の基礎とトリートメントを学んだセラピストが担当しています。女性は女性、男性は男性による施術です。
小川 康さん 『ヒマラヤの宝探し 〜チベットの高山植物と薬草たち〜』 | 風の旅行社
遠くダラムシャラへ本格チベット医学トリートメントを受けに来たつもりが、結局ケララだったとは。
グジャラートで学んだ先生もおっしゃっていましたが、やはりマッサージの本場はケララなのですね。
マッサージを受けるときは、自分の下着(下半身のみ)を着た状態で受けます。
オイルが付くということなので、お気に入りを着て行かないようご注意くださいね。
タオルが敷かれた清潔なマッサージベッドに、仰向けで寝ると、セラピストがマントラを唱えはじめました。
かなり熱いオイルを含んだ、小さなコットンボールを使って、強めに頭皮のツボを刺激したら、マッサージ。
ホットタオルで足を拭かれながらのヘッドマッサージが終わると、体のマッサージに移ります。

下半身、上半身、中心部。2人のセラピストが流れるようにマッサージをしていきます。
ときには流れているマントラを口ずさみながら。
うつ伏せ時も、ヘッドマッサージから全身へという流れでした。
マッサージが終わると、乾いたタオルで、背面はセラピスト、前面は自分で拭き上げます。
マッサージに利用するのは、わたしたちも購入することのできるオイルやローション。
体質によって、使用するものが異なるそうです。
神経の不調に良いクリームなども使うそう。
これらのアイテムは処方箋がなくても、ショップで購入することができます。

薬草風呂は、大人気のトリートメントだそうです。
寒い時期に訪れた友人たちは「お風呂のおかげで温まることができた」と口々に言っていました。
マッサージ終了後、ガウンを羽織って別の部屋に移動します。
そこで下着を外して、浴槽に浸かります。トリートメントルームは撮影禁止なので、ショップで購入できる薬草バッグのイメージをどうぞ。
※薬草は袋に入っていて、写真のように浮かんではいません。入浴中は蓋をします

茶色い液体で、安らぐよい香りです。
浴槽に浸かるとき、身長が足りずに滑ってしまい、落ち着きません。
薬草バッグを、背中や首元に置くと安定しやすいと教えてもらったので、バッグが入っていない日もお願いして入れてもらいました。
セラピストは、風呂に蓋をしたら、部屋から退出。外側から鍵がかけられます。
浴槽の脇に、メンツィカン特製の温かいハーブティーと乾いたタオルが置いてあり、水分補給をしながらのんびり過ごします。
大きく開かれた窓の外には天空を舞うコンドル?の姿。壮大な気分です。
わたしは熱いお風呂に長く入るのが苦手なので、10分ほどで汗が吹き出てきます。
「具合が悪くなったら、浴槽から出るように」と言われていたので、蓋をずらしたり、手足を外に出すなどして、温度を調整しながら4~50分ほど過ごしました。
なんだか出てしまうのはもったいなくて。
時おり、セラピストがお茶の補給や「大丈夫?」と体調伺いに来てくれました。
薬草風呂の温め効果は抜群!
大雨の中クリニックに来た日も、冷え切っていた体が、帰りには半袖で帰れるほどホカホカに温まっていました。
周りの人に聞くと、薬草風呂とオイルマッサージの組み合わせの処方が多かったです。
他にも、アーユルヴェーダの キリ のようなボールを使ったマッサージ、鍼治療などもありました。

トリートメント中にかかっているマントラCDは、Ani Choying DrolmaのInner Peace。
ダラムサラに行ったら、せひチベット医学のトリートメントを体験してみてくださいね。
| 名称 | Men Tsee Khang Therapy Center |
| 電話 | 0091-1892-221484 |
| 時間 | 9:00 – 17:00 (13:00-14:00 昼休憩) |
| 定休日 | 土日祝 |
| 住所・地図 | Mcleod Ganj, Dharamsala-176219 Distt.Kangra(H.P.)INDIA Google map上では道の左側になっていますが、実際は右側です。 |